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2005年12月 9日 (金曜日)

アトランティス文明

エロばっか書いてると惹かれっぱなしなんで真面目ネタを。

図書館に行ってプラトンの「クリティアス」「ティマイオス」を読んできました。
これは二つで一つになってて、「クリティアス」の続編が「ティマイオス」です。

これが読みたかったのはこれに「アトランティス大陸」のことが書いてあるからなんです。
伝説の超古代文明アトランティス、浪漫じゃないですか。

で、2編(これで全集のうちの一冊分)読んだんですが、アトランティス文明というのは当時(ギリシャ文明)から
9000年ほど前にあった文明らしいです。
ということはエジプトより古い最古の文明ということになりますね。
10人の王が大陸を統治していて、理想的な環境だったのが王や民の腐敗があって、そのうち洪水があって島は沈んでしまったらしいです。

ギリシャ文明当時の考えだと、地中海から大西洋へ出る手段は無かったようですね。
プラトンが主張するにはジブラルタル海峡を越えると海が泥で埋まっており、水深が浅すぎて船が通れないと。
で、アトランティスもけっこう近くにあって、ヨーロッパとアジア(中東あたりまで)と、アトランティス大陸が
池みたいな海(広いですけど)にあって、それ以外は一つの大陸だった。みたいな感じで捉えられてたようです。
陸地で地球の8割って感じですね。

「クリティアス」にアトランティスが沈んだ話があって、「ティマイオス」にアトランティスの歴史が語られてるんですが、王が堕落したあたりで中断されてます。
だからどのように堕落していったのかはわからないんですが、ポセイドンが造りたもうた肥沃な大地で、理想の政治が行われてた場所だと説明されてます。
既に軍人は軍人として、べつに農業と兼任でないところは近代的国家を想像させます。プラトンもかなり評価してます。
ま、ポセイドン神はすけべぃで、最初に人間の女と子供を作るんですが、その娘とも子供作って、なんと双子の男子5組です。
とうちゃん頑張ったが、かあちゃんもっと頑張った!

で、その10人の子供が10人の王になってアトランティスを統治します。

読む限りではあと建物に金銀やオリハルコン(なんか珍しい金属らしいが詳細は何にも書いてない)がたくさん使ってある以外はギリシャの文明とそう変わらない文明レベルです。ま温水と冷水が湧き出て便利に使ったとかいう
瞬間湯沸かし器レベルのすごいことは神様のおかげであったようですが。
ま、ギリシャ文明より9000年も前にそんな文明があったってことは充分驚異ですけどね。

そして、アトランティスのすごいところはここまでで、実はもっとすごいものの描写があります。

「クリティアス」の主題は、アトランティスの話ではなくて、プラトンの爺さんが何かがエジプトでソロスという人から
聞いた「失われたギリシャ文明」のことなんです。
ソロスって確か有名な詩人だったと思いますが、世界が狭いだけに有名人会いまくりですね。

で、9000年前にギリシャに今と同等以上のすごい文明があって、それがアトランティスから来た軍勢をやっつけた!ギリシャってすげえ!ってな内容なんです。

失われたアトランティス文明については本もいっぱいありますけど、失われたギリシャ文明についての話って見ませんね。

というわけで、この歳になって初めてアトランティス文明について原著をあたってみました。

まさかアトランティスのことを調べて「ギリシャマンセー!」に出会うとは思いもしませんでしたが。

ちなみに「クリティアス」「ティマイオス」共に対話集ですが、実際に話したものを記録したのではなく、プラトンの創作です。
いわば小説なわけで、フィクションに書いてあることを信じるのってどうかなと思います。
でも面白かった。

ところで、「テアイテトス」というのもあり、最初はそっちを読んで、「何でこれがアトランティスにつながるんだ?」
と悩みながら最後まで読んで、資料が違うことに気づきました○| ̄|_
似たような名前で書くんじゃないよ・・・
こっちはどうやら名前についての哲学的な問題らしいです。

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