A380の主翼が破断
熱測ったら37.7度で体温計が止まってたので、どうやらインフルエンザの疑いが濃厚です。
でもmixi(笑)
もと航空機製造業界なので、こういう話も興味あったり。
A380の全機静強度試験(#01)で、主翼に終極荷重試験において、145%から150%に移行するときに主翼が破断したらしいです。
A380というのはヨーロッパの旅客機メーカー、エアバス社が開発している完全二階建ての超大型機です。
主翼は上向きの力をかけられて(空を飛ぶ力、揚力は翼を上に持ち上げるので、それを模擬します)7.4m上に持ち上げられていたそうです。
この規模の機体にしてはちょっと上へのたわみが少ないように思います。
かなり剛性が高くて変形しにくい設計なんでしょうかね。
エアバス社は設計変更の必要はないと言っているらしいです。
まあ、ボーイングの最新の旅客機B777(今はB787開発中)では154%で破壊したので(これが150%に近いほど、強すぎない(つまり重くない)いい設計ということになります)不運といえば不運ですが。
反対に言えばエアバス社の設計能力の高さを証明した?
これから試験の状況(実際には過大な力がどこかにかかっていたんじゃないかとか)を調べて試験は再度実施すると思います。
しかし、全機静強度試験も終わってないのにデモンストレーターは飛んでたのか。
アメリカの規格じゃ許されないんじゃないか?(笑)
問題は、これはとあるメルマガで入手した情報で、ネットで検索すると外国の掲示板だけでした。
そこにはニュースソースのURLがあったんですが、404でした。
誰かソースがどこにあるか知らないですかね?
エアバスのサイトではみつからなかったです。
普通の人にもわかるように書いてみましたがどうでしょうか?
あと、解説。
航空機開発における用語
・全機静強度試験:航空機は飛んでいるときに実際にかかる力をかけて、壊れないことを証明しなければならない。静強度というのは、ただ単に引っ張ったりするだけで、引っ張ったり押したりの繰り返しをしないこと。これを行う機体は専用の機体で#01号機と呼ばれる。飛ぶわけではないので、不必要なものは付けていない。場合によっては翼が片方だけということもある。
・終極荷重:飛行機が飛ぶときにかかる設計上の最大の力を制限荷重(limit load)という。航空機はこの力の1.5倍の力に耐えないといけない。これを終極荷重(ultimate load)という。少なくともこの力がかかったときに3秒間は飛行に障害が出るような変形が起きてはならない(飛行に差し支えなければ変形してもOK)なら、強くすればいいかというと、強くすることは重くすることであり、性能に多大な影響を与えるので、ギリギリの線を狙わないといけない。
このへんがアメリカのMILスペック(軍の規格)に規定されています。
FAAの規格もこれにそってますので、世界の航空機はこの規格で作られています。
質問があればコメントでどうぞ。
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