【鬼太郎】第38話 ねずみパパと少しトリビア
関東、東海では去年のうちに放送されましたが、関西ではやっと今日放送されたので解禁です。
クリスマスでもねずみ男には関係なくゴミ箱を漁ってます。
たいしたものは無くて魚の骨ぐらいですが、もちろんそんなものでもねずみ男は食べてしまいます。妖怪だもの。
漁ってたゴミ箱は野良猫のテリトリーらしく後ろで猫が唸ってます。
そんなものを気にするねずみ男ではありませんが。
次に見つけたのは生ゴミが発酵してパンパンに膨れたゴミ袋。
案の定爆発して頭から被ってしまいます。
とばっちりを受けてもがいてる猫はいい迷惑です。
たいしたものが食えなかったと気落ちして歩くねずみ男に赤ん坊の泣き声が聞こえてきます。
ふと見るとダンプカーに積まれた砂利の上で泣く赤ん坊がいます。
このダンプカー、こんだけ砂利積んでると過積載だと思いますが、世の中走ってる砂利積んだダンプカーはけっこうな割合で過積載です。
赤ん坊を交番に届ければ謝礼が貰えると目論みますが、額の閉じた目が見えないんでしょうか?
ねずみ男が抱きかかえると泣いてた赤ん坊は機嫌が治って腕を振り回します。
すると腕が当たったダンプカーが吹っ飛んでいきました。
さすがにねずみ男でもこれが妖怪の赤ん坊だと気づきます。それでは謝礼は貰えません。
が、赤ん坊はねずみ男のヒゲがいたく気に入った様子。引っ張って遊んでます。
どうしたもんかというところですが、このまま置いておくわけにはいかないと保護します。
この辺がねずみ男の優しさでしょうか。
ということで今回は「パパになったねずみ男」です。
サブタイトルを言う鬼太郎もキョドってますが、無理もありません。
妖怪横丁では砂かけババアが妖怪通販で苦労の末に手に入れたという「賽の河原の砂」自慢をしています。
手触りや輝きが格別のようですが、ネコ娘やろくろさんはウザーという目で見ています。
人間(ではないですが)、好きなものを語りだすと時間を忘れるものです。
オヤジは「オババの話は面白い」と言いつつウォークマンでビリーズブートキャンプを聞いている様子。
つまりは全く聞いちゃいねえってことですな。
ばばあの話は続きます。投げ心地が綿飴のように軽いのだそうで、オヤジとかわうそに向けて投げやがりました。
ばばあもオヤジが聞いてないことは明白なので投げつけてやったわけですね。
まっこと、人が好きなものの話をしているときに興味なさそうな態度を取るものではありません。命に係わります。
鬼太郎が「ボクそろそろ…」と逃げにかかれば、ネコ娘も「私もバイトあるし…」と共同戦線をはります。
チャンスとばかりにボクも私もと皆も撤退の準備に入ります。
ばばあとしては語り足りないので新アイテム「甲子園の砂」も持ち出してきますが、皆は「お邪魔~」と去っていきます。
そういえば、甲子園の砂は鳥取砂丘の砂だから鳥取の高校は砂を回収しなければならない。だから負ける宿命を負ってるんだ、とどこかで言った覚えがあります。
デタラメなわけですが、このような誤解を生んだ元は「ドカベン」でした。
ネットって何でもわかりますね(笑)
ナイスタイミングで脱出できたと喜ぶ鬼太郎たち。
ホクホク顔のネコ娘を見ればわかるとおり、今回は女の子の作画に力を入れない回です。
そりゃねずみ男主役だもんな。
その鬼太郎たちが驚いたのは前から赤ん坊を抱いたねずみ男がやってきたからです。
砂かけばばあに頼ろうというつもりのようです。他に育児できそうなのがいないのか。
本当の子持ちはぬりかべ妻だけどな。
ネコ娘は身代金目的の誘拐と決め付けてます。
しかし、実際のところは今までねずみ男がそんな大それた犯罪に手を染めたことはありません。
ねずみ男がいくら否定してもオヤジまで一緒になって怒ってます。よほど信用ないんですね。
そうなると今度は隠し子か?と疑われます。今回のネコ娘はこんな顔ばっかりです。
母親は誰?と詰め寄るネコ娘は完全に近所のオバハン化してます。
声が「らき☆すた」の小神あきらですから、余計にそういうイメージが…
ここまでくればねずみ男でなくてもいい加減にしろ!となります。
事情を説明すると皆が納得しました。この赤ん坊を一目見れば人間じゃないってわかりそうなもんなのにな。
子供嫌いだし、子守りなんてまっぴらだと砂かけに押し付けに来たようです。
砂かけは快く引き受けます。
「子守りは子泣きじじいで慣れとるよ」って何か違うと思います。
ともあれ、厄介ごとを解決できて一安心のねずみ男。すきっ腹を抱えて去っていきます。
まだ小さいので妖怪の特定は難しい、とりあえずは安心して寝られる寝床だと長屋に入る砂かけ。
藁の寝床に寝てた子泣きを蹴り飛ばして寝かしつけます。
納得できない子泣きは泣き喚きますが、その声で赤ん坊が目を覚まして泣き出してしまいます。
あやそうとする砂かけですが、この子は怪力です。砂かけを見事に振り回してます。
しかし、今回の作画はちょっとアレだな。
振り回された砂かけは子泣きにぶつけられて両者ダウン、その怪力に驚く鬼太郎をフォローするかのように「私に任せて」とネコ娘が寄っていきます。
「や~っぱり可愛いお姉さんがいいでちゅよね」とあやしにかかりますが、不機嫌この上ない赤ん坊に殴られます。
今シーズンの鬼太郎随一の酷いネコ娘の顔です。
ネコ娘も壁にたたきつけられてダウンしてしまいました。残るは鬼太郎一人だけ。
鬼太郎も赤ん坊のあやしかたなぞ知ってるはずもありませんが、何とかして近づこうとはします。
が、赤ん坊に浮かされ、丸められて外に放り投げられてしまいました。
ちゃんちゃんこに包まれて丸くなり、ソニックのように飛び出していきます。
そのままゴミ箱を漁るねずみ男のところまで転がっていきました。
赤ん坊はねずみ男に気づいたらしく、笑いながら這い寄ってきます。
動画も適当でそれを滑らすもんだからエアホッケーのパックのようです。
年末で時間が無かったのかしら?
ねずみ男があやすと赤ん坊の機嫌は青天井に上がっていきます。
ちなみに赤ん坊の声は冬馬由美さんです。相変わらずゲストが豪華です。
ねずみ男としては厄介ごとはゴメンですからちゃんと面倒見ろと押し付けようとしますが、散々な目にあわされた四人には無理な話、どんどん後退していきます。
ついには「お前が面倒見ろ」と逃げ出してしまいました。
話し合いの結果、カラスを使って親を探すからその間の世話はねずみ男がしろということに決まりました。
赤ん坊を負ぶって歩くねずみ男を呼子やかわうそがからかいます。こんなこと滅多にないですからね。
それを怒ってたら赤ん坊がお漏らし。でも反物屋の前だからとオムツを買い、さっそく取り替え。
こういうときのお約束としてねずみ男の顔におしっこがひっかけられます。
妖怪パワーで周りにも飛び散りまくってますけどね。
赤ん坊に食べさせなければとあずき洗いの饅頭屋を訪ねるねずみ男。
あずき洗いは汁粉なんかいいんじゃないだろうかと用意しますが、ねずみ男の背中の赤ん坊は店中の饅頭を一口で食べてしまいました。
急いで逃げるねずみ男。当然のように代金踏み倒しです。
続いては銭湯で体を洗ってやります。
ねずみ男の裸というと、白癬やら疥癬で汚い肌というのが定番でしたが、今回はまれに見る綺麗さです。
一通り体を洗ってやって自分の体に取り掛かっていると、赤ん坊は湯船に落ちてしまいました。
しかし、さすがは妖怪の赤ん坊、ちゃんと泳げます。
ホッと一安心なのですが、この子は怪力、遊びだすと湯船の湯が暴れだします。
ついには津波のように脱衣所まで溢れ出しました。
赤ん坊を抱えて「犯罪だよ」と逃げるねずみ男。お歯黒は怒ってるでしょうな。
一日大変な目に遭って赤ん坊を放り出そうとするねずみ男。
岩で遊んでる赤ん坊から忍び足で立ち去ろうとします。
しかし赤ん坊はホバー機能を持っていることは周知の事実、難なくねずみ男に追いつきます。
走りのイメージとしてはアラレちゃんよりはパタリロです。
木に括りつけて立ち去ろうとしますが、怪力の子ですから、根っこから引き抜いてしまいました。
赤ん坊はハイハイするものですから、木は当然水平になります。もちろんねずみ男の頭を直撃です。
ねずみ男は呆れたように「そんなにオレが好きか?」と聞きますが、赤ん坊は応えるように喜んでます。
こうなるとねずみ男は弱いです。
何せ、半妖怪ゆえに鬼太郎と出会うまでは人間からも妖怪からも疎まれて天涯孤独だったという身の上ですから、鬼太郎を含めた仲間がいないとやっていけない脆い面があるのです。
これだけ直球で好意を寄せられたのは今シーズン初めてです。
過去のシーズンには謀略とはいえ似たようなことはありましたが。
ねずみ男の本気が始まりました。
赤ん坊の世話のためには金が要るとバイトの掛け持ちで働きまくりです。
キャバレーの呼び込みに工事現場。いつもは自分のためにやってるんでしょうけど、今回は目が違います。
通りすがりにそれを見かけたネコ娘はこれだけあからさまな格好をしてても「ねずみ男が真剣に働くはずがない」と人違いだと笑って行ってしまいます。
今回のネコ娘は意地悪役か?
ついにはちゃんとた寝床を手に入れて妖怪ミルクやおまるまで用意して家の周りは洗濯したオムツが万国旗です。
赤ん坊にまで「疎まれても寂しくない」と釈明する辺りがねずみ男ですが、「そんなにオレと居てえなら居てやってもいいぜ。お前の親が見つかるまで一週間、一ヶ月、いや一年でもな」と浮かれまくってます。
赤ん坊にねずみーJr.という名前まで付けてます。
機嫌よく眠るねずみ男ですが、その夜異変は起こりました。
翌朝、赤ん坊の親についてはわからないけれどもあちこちで自動車事故が起こってるという情報をもたらすカラス。
そこに泡を食ってやってきたねずみ男の背に乗る赤ん坊は鬼太郎とほぼ同じ大きさです。
朝起きたらこんなに大きくなってたとかで、妖気も強くなってるし赤ん坊は成長しています。
なるほど、「男子三日会わざれば刮目して見よ」というのはこういうことか。
オヤジは赤ん坊に成長は必要だと説き、砂かけも成長すれば妖怪の正体がわかると肯定的です。
そんな赤ん坊の第三の目が開きました。ちょっと怖いです。
どうやらぬりかべを見つけて対抗心を燃やしたようです。
あっという間にぬりかべより大きくなりました。
これで正体が判明しました。この子は見越し入道だったのです。
見越し入道というのは目の前の相手より大きくなって威圧するという妖怪です。
大きくなったら戻ろうとしない限りはその大きさのままらしく、巨大なままねずみ男に迫ります。
恐怖に襲われたねずみ男はあっち行けと言ってしまいます。
その恐怖の表情を読み取った赤ん坊は泣き出してしまいました。
「最終兵器彼女」でもそうですが、相手に恐怖するってのはその相手に物凄い負の感情を与えます。
その泣き声は鬼太郎たちも思わず耳を塞ぐほど。
そしてその泣き声は空を渡り親の元に届きました。
「坊~!」と大通りを駆け抜ける見越し入道。シュールです。
しかも大きさがただごとではありません。20mはありましょうか。
見越し入道は泣いている赤ん坊を見て虐めたと勘違いします。
しかも、その場にいるのは鬼太郎。時々人間の味方をすることで有名です。
見越し入道は住処に高速道路が通って排気ガスを撒き散らすことに腹を立てて一連の自動車事故を起こしていたのです。
だから鬼太郎が赤ん坊を誘拐したと思い込みました。
何となく説得力がありますが、ここまでを一気に説明口調で語るのはどうかと思います。
鬼太郎は一反もめんに乗って空からリモコン下駄で攻撃しますが、見越し入道のこん棒で打ち返されました。
オヤジ曰く、「ヤツのパワーの元は目じゃ。魔球で撹乱するのじゃ」だそうです。
ここから「巨人の星」に変わります。
つまりは、こういうことです。
下駄は見事に打ち返されて鬼太郎へのピッチャー返しになりました。
目が三つあるからか、視野が限りなく広いのだそうです。
打つ手が無いと悩むオヤジですが、砂かけが良い考えがあると鬼太郎に耳打ちします。
そのアドバイスを受けた鬼太郎が叫んだのは「リモコン下駄第三弾だ」です。
「大リーグボール3号」のつもりでしょうか。見てる子供にはさっぱり伝わりませんな。
「リモコン下駄第三弾」は下駄の歯の間に砂袋を仕込み、見越し入道が打った瞬間に砂が飛び散って目潰しを食らわせるものでした。
「大リーグボール2号」に近いかな。
ちなみに、その砂袋に入ってるのは冒頭に出てきた「甲子園の砂」です。芸が細かい。
目潰しを食らって苦しむ入道に鬼太郎がちゃんちゃんこを投げつけて視界を完全に塞ぎます。
入道はこん棒を振り回して竜巻を起こします。怪力だから目が見えなくても暴れたら相当な被害が出るのは明白ですわな。
竜巻が起こればネコ娘はスカートなのでこんなことも起こります。
皆が吹き飛ばされる中、ねずみ男は泣きながら飛ばされる赤ん坊を見つけて必死で近寄ります。
この辺はルパン三世をイメージしてもらえば良いかと。あの重力を無視して空中を泳ぐやつです。
その頃ようやくちゃんちゃんこの力が抜けて視界が戻った入道が驚いて竜巻を止めます。
鬼太郎たちは川の中に落ちましたが、ねずみ男と赤ん坊は岩場に向かって墜落していきました。
ねずみ男は「ヘバリング」という技を使います。
ねずみ男は溜め込んだ屁を自由に放出できるので、それを衣に貯めて気球にして落下速度を抑え、さらに赤ん坊の下に回ってクッションになるというものです。
ねずみ男は下敷きになりましたが、赤ん坊は傷一つ負いませんでした。
ボロボロのねずみ男を見て小さくなる赤ん坊。そもそもの大きさは普通の赤ん坊ですからね。
赤ん坊を抱きながら見越し入道に説教を始めるねずみ男。
「本当に子供のことを考えてるのか?」
「人間への嫌がらせに夢中になって子供のことは忘れてただろう」
「妖怪との戦いに夢中になって赤ん坊のことを忘れてやがる」
「てめえは俺から言わせりゃ親失格だ!」
と、いちいちもっともながらねずみ男の口からとは思えない言葉が飛び出します。
「Jr.の面倒は俺が見るからてめえはとっとと消えうせろ!」と啖呵をきるねずみ男。
それを川の上から見ながら拍手と「ねずみ屋~」の掛け声でやんやの女性陣。
川の上でぬりかべに乗って気分はすっかり歌舞伎です。
しかし、ぬりかべって信じられんほど体が柔らかいな。
ねずみ男に懐く赤ん坊を見て謝る見越し入道。約2mほどに縮みました。
「魁!男塾」の大豪院邪鬼も見越し入道だったのかも。
ネコ娘に促されて赤ん坊を返すねずみ男ですが、入道に礼を言われても赤ん坊を取られたからか「勝手にしろ」と向こうを向いてしまいます。
「ビビビー」と言う赤ん坊に背を向け続けていたねずみ男ですが、泣き出した赤ん坊の声についに振り向いてしまいました。
会いたくなったらいつでも来ていいんだぞと泣きながら手を振るねずみ男。
まさかねずみ男で泣けるとは。
今シーズンのねずみ男は鬼太郎の危機に命を投げ出しそうになったり、ぬりかべの新生活のために現金を出したりするので、「らしくない」と言われてるのですが、私は面白ければいいと思っています。
というか、今回はネコ娘萌え化計画といい、鬼太郎のコナン化といい、既存の鬼太郎のイメージを変えるのが目的みたいなもんでしょう(笑)
来週はぬらりひょんの最期とかなってますが、番組表があんまりです。
EPGはドラマはあらすじまで新聞のテレビ欄並に書いてくれますが、アニメや特撮は簡略化の極みです。
テレビ欄準拠なのかな。で、明日の電王は「キンの最期」で鬼太郎は「ぬらり最期」です。
こういうテレビ欄の省略のおかしさに関連するものとしては「山本弘のハマリもの」という本に戦隊モノのサブタイトル考察で秀逸なものがありますので、良ければ一読を。
関連?商品----------
| 固定リンク
コメント