【イカロス出版】玉と石とどっちが多いんだろう?
イカロス出版のミリタリー選書を何冊か買ってます。
「MC☆あくしす」とかの萌え系軍事本で有名って書くと語弊があるんだろうな。
ともかく、ミリタリー選書ってわかりやすく書かれていて梳きなのですが、今回買ったものがどうにも…
あんまし陸は詳しくないので、サラっと読めるものをと思って「世界の傑作戦車」を買いました。
「タイガー」「T-34」「M4」「パンター」「IS」「マチルダ」「3号戦車」「KVシリーズ」「九七式戦車」「ドイツ駆逐戦車」と、第二次大戦の取り上げるべき戦車としては妥当なところだろうというラインナップですが、内容の正確さにどうも疑問符が。
基本的には各戦車がどのような意図で開発され、どのような活躍をしたかをサラっと書いてあるのですが、
>1941年2月12日、このちっぽけな派遣部隊、ドイツアフリカ軍団の司令官となったエルヴィン・ロンメルは、北アフリカ・リビアのトブルクに降り立った。
(p142 「第7章 ドイツ電撃戦を演出した主力戦車 3号戦車」より)
とあります。さすがはロンメルです。
北アフリカ戦線で戦うにあたって、敵である英軍の要塞に直接乗り込むとは。
そら、トブルクも包囲されるっての。
この後に続く文章が
>そして12日には彼の指揮するアフリカ軍団の先遣部隊が、地中海を渡ってトリポリの港に上陸した。
となっていて、何で同じ日の出来事をこうやって書くのかおかしいなと思って調べたら、どうやら2月14日のことのようですね。
データの間違いとかいっぱいありそうだし、どうも全部調べてみないと鵜呑みにすると大変なことになりそうです。
でも、
>そして煙突のような太い砲身は、対戦車砲中隊の方向を向いた。ピカ!敵戦車の砲口に閃光がきらめくのと、ほとんど同時に5cm対戦車砲は吹き飛んだ。
(p164「第8章 ドイツ軍を驚嘆させた恐怖の重戦車 KVシリーズ」より)
という表現は、荒巻義雄みたいで好きかも(笑)
「紺碧の艦隊」は好きじゃないけど、要塞シリーズは好きだし。
まあ、一番のサプライズはp109のIS-3のスペックです。
>主砲 8.8cm KwK43 L/71
>副武装 7.92mm MG34機関銃×2
とあります。これ、タイガーIIの武装そのまんまじゃないですか。
スターリン戦車はそこを目指したのか。
本を読むときは中身が絶対に真実だと思わないほうがいいという、いい教訓にはなりました。
他のもこんな調子だったら困るけど、今のところこんな酷いのには出会ってないな。
あと、この人は文章を書く勉強をしたほうがいいと思った。
ちなみに、この本でヴィットマンってどんな人なのか知りました。
なるほど、伝説的な人だったんだ。
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