【鬼太郎】第55話 君が住む永遠
毎度毎度、本物のサブタイトルとは全く違うサブタイトルを付けてるけど、大丈夫でしょうか?
浮かない顔をした中学生、隆が下校しようとしていると、サッカーボールが飛んできました。
思わず受け止めると、蹴ってきたのは友人の明でした。いかにもなサッカー青年です。
この顔で声優が三宅健太ってのは何か違う気がするのですが。
隆は置鮎龍太郎です。本当に鬼太郎はレギュラーキャラもさることながら、ゲストキャラの声優も豪華だな。
明の左目の上には傷跡があります。
どうやら、その傷ができたことが原因で、隆はサッカーを辞めて帰宅部になったようです。
そんな事情だから、「そんなに早くかえって何すんだよ?」と聞かれても明確に答えられません。
「そんなんだったらサッカー部に入れよ」という明の言葉にも曖昧な表情を返すばかり。
突然隆の携帯が鳴り出します。
どえらく怪しい形の携帯ですが。目らしきものが付いてるし。
その音を聞いたサッカー部顧問が「誰だ?携帯持ってきてるのは?」と言い出します。
そりゃ、中学校だったら携帯禁止のところもあるか。
隆は急いで逃げ出しました。
隆が駅のホームに降りたとき、嫌なものを感じました。
電車が来たので乗り込もうとすると携帯が鳴ります。
出てみたら、聞いたことの無い男の声で「その電車に乗ってはいけない」と言われました。
理由を聞いても後で話すとしか言いません。結局、発車寸前の電車から降りることになりました。
都会だからこその迷いの無さだな。
実家のほうでは、その時間の汽車(電化区間は1ミリも無い)に乗らないと、次は2時間後とかあったし。
電車を降りてから「乗らなかったけど」と応対すると、「キミは魔の手から逃げ延びられた」ときます。
なんだ?と思って電車の進行方向を見ると、何かがこちらへ接近しています。
それは電車について去っていきました。
発車した電車の外には無数の目があります。
乗客にも見えていて、みなビックリしています。
こんだけの目に囲まれてたら恐怖だわ。
ひときわ大きな目に電車が突っ込むと、車内に光が満ちて少年少女が消えました。
急いで駅の出口まで来た隆は、何があったんだと電話の相手に問いただします。
すると、「私が助けてあげたんだよ。キミが妖怪にさらわれるところを」と答えが返ってきました。
妖怪なんてあるわけがない、と言ったら「携帯を耳から離してよーく見たまえ」と携帯が喋りだしました。
携帯のカメラ部分が目になってクルクル動くようです。気持ち悪い…
隆の携帯に妖怪が取り付いていたのです。
声は田中秀幸さんだから、軽妙でいいんですけどね。
「キン肉マン」のテリーマンだったりしますが、個人的に印象に残ってるのは「メタルギア・ソリッド」のオタコンです。
あと、アンジェリークの二代目クラヴィス様(闇様)ですね。
その頃、鬼太郎がひどく苦しんでいました。
鬼太郎の体は緑に染まり、目のような模様が浮き出しています。
これは妖怪百目の呪いで、これが鬼太郎に出たということは、百目が復活しつつあることを意味します。
工事現場の地下でねずみ男がおののいています。
ドロドロの液体が集まって形を成しました。百目です。
ウルトラマンの怪獣で出てきそうです。というか、こんなデザインの無かったか?
ねずみ男は百目にえらい媚売ってます。
そうやって褒めても「本当のワシの力を知れば、お前はもっと驚くだろう」とさらに上を行きます。
それを裏付けるだけの実力もあるようですが。
先ほどの電車から拉致してきた子供を壷に入れると、疲れたと不定形の形に戻ってしまいました。
長時間体を保てるほど力が戻っていないようです。
完全体になるには、優秀な子供の目が必要なんだそうです。
ねずみ男は拉致してくる子供をリストアップしているみたいですね。
そうやって百目の下っ端として働いてるんですが、少しでもドジをすれば「この愚図め!」とお叱りが飛びます。
そんな増上慢に怒り心頭のねずみ男です。
工事で封印してた社が崩れて、それを見つけたねずみ男が封印の壷から解放したようです。
それで恩を売って何がしかを得ようとしたみたいですが、そもそも強い妖怪がねずみ男の言うことなんぞ聞くわけがない。
百目は無能が嫌いだと言い、ねずみ男よりも、昔の部下のほうがまだ有能だと吐き捨てます。
その昔、鬼太郎と戦ったときにいた部下のことですね。
その時は子供を生贄にする寸前で鬼太郎に止められたようで、それができていれば今頃妖怪王国ができていたのだそうです。
鬼太郎が倒れ、止めを刺そうと近づいたときに、百目の杖がまだ妖力が残っていると警告しました。
それを聞かずに杖を振り下ろしたとき、それを狙っていた鬼太郎に杖を受け止められ、体内電気フルパワーでやられて封印されたそうな。
そのときに杖は崩れ、本体の目玉は何処かへ飛んでいきました。
魂だけになったので、依代を求めていろんな家電製品に乗り移ってきたのだそうです。
昔懐かしのテレビ(チャンネルが回すやつじゃなくて押しボタン式ですが)、掃除機、ポット、ビデオデッキ、全自動洗濯機とだんだん新しいものになってますね。
押しボタン式テレビは実家の先代のテレビですが、チャンネルを変えるのに棒を使ってましたね。
で、三ヶ月前に携帯に乗り移り、それを隆が買ったそうです。
つまりは、人間の敵だったわけで、さらに百目の手下だったのに、なぜ助けたのかを隆は訝ります。
携帯が言うには三ヶ月隆を観察してるうちに情が移った「ということにしておいてくれ」なのだそうな。
人をペットみたいに言うなと隆は怒りますが、相手は数百年は生きてる妖怪だし、「人間である」という認識で接してくれるだけ凄いことだと思うぞ。
「百目様が完全復活したら、人間全部が妖怪のペット、いや奴隷にされるさ」ということらしく、そういう妖怪と人間は共存できませんなあ。
百目は完全復活のために少年少女を50人集めています。
百目には、文字通りの百の目がありますが、その目は百の災いを起こします。
その力の源は、優秀な子供の目なのです。
で、50人の目で100個の目が必要なのです。
百目が子供を拉致している理由はこれでわかりました。
こんな強烈なもんが出るような伝承があるんかな?と思ったら、水木先生の創作らしいです。
百々目鬼なんかの似たような妖怪はいますから、多数の目に見つめられる恐怖ってのは古来からあったのでしょう。
ちなみに、5期鬼太郎の百々鬼は女性で、人間に化けたときは可愛い女子高生です。
百々目鬼(Wikipedia)
これまでのいきさつを聞いていた隆に電話がかかってきました。
今度はちゃんと友達からです。音声でお知らせしてくれるとは便利だな。
電話は明からで、目の怪物に襲われて助けを求める内容でした。言うまでもなく百目です。
百目はねずみ男のリストに従って子供のいる家に行っては拉致しています。
住宅地で目立たないのだろうか?
目がたくさん付いたドロドロのものが道を這ってたら誰でも気づくような気がします。
百目によって気体にされた明を壷に閉じ込めながら、「あんなやつの言うこと聞いて、本当にオイシイ思いできるのかね?」と不満げな顔のねずみ男。
まあ、無理だと思うな。というか、百目は何か約束したのだろうか?
そこに隆が駆けつけました。
携帯が壷の中に明がいると教えてくれます。
バレたのに気づいたねずみ男は一目散に逃げ出しました。
逃げ足の速さは随一のねずみ男ですが、隆はグングン追いついてきます。
驚きながらもどんどん逃げるねずみ男です。
鬼太郎ハウスでは、目玉のオヤジが鬼太郎に巻いた包帯の上から呪文を書いています。
気休め程度ですが、百目の呪いが治まるのだとか。梵字っぽいです。
ねずみ男は、百目のアジトになっている工事現場の地下に飛び降ります。
この辺の身の軽さはさすが妖怪です。
携帯が、百目の気配を感じて隆を止めようとします。
しかし、明が入っている壷を目の前にして逃げられる隆ではありません。
逃げるのを躊躇していると、百目が形を取りはじめました。
その姿に驚く隆ですが、攻撃の手から逃れて地下へ飛び込んでいきました。
人間が地下数十メートルまで飛び降りて大丈夫なのか?
と思ったら、さるとびエッちゃんばりの軽業で鉄骨を伝って降りていきました。
このアクションはまさしくニンジャ。
さるとびエッちゃん(Wikipedia)
そんなスピードで飛び降りられたら、百目といえども探し回るハメになります。
で、探してると時間切れで体が崩れちゃう、と。
隆の直前まで来てた百目は身を翻して歩いていきました。
隆の身体能力に驚嘆する携帯。三ヶ月の観察期間にはこんなデータ無かったですから。
過去のいきさつから、明だけは助けないわけにはいかないらしい隆。
小学校の時のサッカーの練習試合で、ヘディングしようとした明に、オーバーヘッドキックをしようとした隆の足が当たりました。
あの傷はそのときのものですね。
それが理由で、脅威の身体能力がありながらサッカーを辞めた隆。
正直サッカーなんぞやってる場合ではないぐらいの身のこなしだけど。
それに対して「面白い!」と大絶賛の携帯。
「これからももっと研究させてもらうよ」とやはり妖怪であるところの感情のズレを見せます。
隆が「携帯」と呼びかけると、その言い方はなかろうと抗議する携帯。
しかし、携帯に名前はありません。考えた隆が見たのは、携帯の型番「BAK600」でした。
そこから連想された名前は「バケロー」
化け物にふさわしい名前でしょうか。
無事名前も決まったバケローが隆に指示したのは、鬼太郎に連絡することでした。
妖怪ポストも時々使われますが、電話も通じてるのか。
昔は敵だったんだから見つかったらバケローもやられるのでは?という隆の懸念に「それはそのときだ。まずはキミを救いたい」と実に漢らしいバケロー。
鬼太郎にかける番号は「246」です。えらい単純だな。
隆がボタンを押そうとすると、違うとバケローが否定します。
昔の電話のように回さないといけないんだそうな。
これができる電話は今少ないだろうな。
ところで、この携帯はボタンが1~9までしかありません。
電話かけられないじゃんとかメールとかはどうやって打ったり開いたりするのかとか非常に興味があります。
鬼太郎の家にあるのは黒電話です。
今使おうと思ったらけっこう高い金を出さないといけないやつですね。
その代わり電話線だけで作動するので、停電になっても安心です。
鬼太郎への説明はバケローが行います。
事情は飲み込めた鬼太郎ですが、バケローが敵であった鬼太郎まで頼って人間を助ける意味がわかりません。
バケローは人間への興味からくる好奇心があるので、まだまだ人間を見ていたい。だから百目を倒してくれと頼みました。
地下では百目がねずみ男に子供の目を抜けと命令してます。
自分ではやらんのか。と思ったけど、体を維持するのが大変だもんな。
怖気づいて逃げようとしたねずみ男は、百目に張り倒されました。
結局百目が自分で目を抉り出すことにします。最初につかんだのは明です。
その目を抜こうとしたとき、「やめろー!」の声とともに空き缶が百目に当たりました。隆です。
怒って突進してくる百目に空き缶を蹴り当てますが、そんなものが効くわけがありません。
走って逃げるも、どんどん追いつかれ、百目は目玉を一個飛ばしました。
隆の前に飛んできた目は、牙をむき出して隆を襲おうとします。
それを止めたのはバケローでした。
折りたたみ携帯だから、挟んで止められるんですね。
逃げろというバケローの声を聞いて、百目はそれがかつての杖だったことに気づきます。
なぜワシに仕えん?と目からビームを出してバケローに当てます。
キッツい攻撃のようで、バケローは燃え上がりました。
バケローを受け止めた隆にビームを当てようとしますが、そこにリモコン下駄が飛んできて狙いを狂わされました。
ビームが当たった鉄骨が崩れています。すごいパワーだな。
鬼太郎の登場ですが、百目はタイムリミットがきてて体が崩れそうです。
百目は短期決戦を狙わざるをえません。鬼太郎も呪いのせいで体力があまり無いので長期戦は無理です。
その証拠にリモコン下駄を動かせないほど弱っています。
これは鬼太郎の仲間のサポート無しではどうにもなりません。
ぬりかべがプロレスの前哨戦であるフィンガーロックで百目の動きを止め、一反もめんに乗った砂かけが上空から砂を見舞います。
こんだけ目があれば砂は痛かろうと思ったら、いくつかの目は閉じたものの、ほとんどの目が開いていて効果がありません。
それどころか、ぬりかべと張り付いていた子泣きを吹き飛ばしてしまいました。
ぬりかべと子泣きは目からビームに苦しみ、一反もめんと砂かけは飛んできた目玉に追い回されてます。
無類の強さだな。
そんな百目に「こっちだ!」と鬼太郎が顔を向けさせると、鬼太郎はちゃんちゃんこでビームを受け止めました。
しかし、百目のパワーは強烈で、ちゃんちゃんこから煙が立ち昇るほどです。
それを呆然と見守るネコ娘と隆。
バケローが「思い出せ。さっきのことを。百目の弱点を」と息も絶え絶えに言うと、隆は体が維持できなくなった百目を思い出し、バケローをネコ娘に託して走り出しました。
百目の後頭部にオーバーヘッドキックを食らわせ、鬼太郎のもとへ転がる隆。
鬼太郎に体を長時間たもてないことを告げました。
それでできることは、百目の力が尽きるまで耐えることしかないので教えた意味があんのか?と思いますが。
鬼太郎が必死で耐えていると、百目の体が崩れ始めました。
今だ!とぬりかべ、子泣きと一緒にちゃんちゃんこを持って突進する鬼太郎。
ジリジリと距離を詰め、ちゃんちゃんこで包囲したところで砂かけが火炎砂をかけました。
激しく燃え盛る百目を、ちゃんちゃんこで包んでぬりかべが地面に叩きつけます。
今の鬼太郎では体内電気とかも効かないだろうから、ものすごい力ワザです。
叩きつけたちゃんちゃんこからは、灰と共に目玉も飛び出しましたが、その目玉もすぐ灰になりました。
百目が滅びたので、鬼太郎の呪いも解けます。
死んだかどうかは別にして、力を失ったことを知るのはわかりやすいな。
燃えたバケローに走り寄る隆。
「やったよ」とバケローに告げる隆。「いい…キックだったよ」とバケロー。
「隆、キミは本当にサッカーが好きなんだな。それなのに…面白い。人間の心理とは面白いねえ。これからも、けんきゅ…うしなくては…」と機能を停止しました。
バケローを抱えて泣き崩れる隆。戦友だもんな。
携帯ショップで新しい携帯を買う隆の姿がありました。
店員からは同じ値段だからと最新型を勧められますが、「これがいいんです」とBAK600を買います。
帰り道、明と歩きながらあの日のことを話しています。
明は自分が工事現場の地下で目覚めた理由は知りません。隆も「夢だったのかもね」とはぐらかします。
それが人間の世界で生きる大人の知恵ってことか。
隆の携帯にバケローからメールが届きました。
鬼太郎が命を助けてくれたので、妖怪横丁に住むことになったらしい。
「また気が向いたら会いに行くよ」と書いています。
それを見て涙ぐむ隆を気遣う明に、「俺の友達から、メールだ」と答える隆。
「もう一度、サッカーをやれってさ」という言葉に笑顔で頷く明。
隆の時間は再び動き始めました。
こういうベタなものに弱いです。
ちなみに、妖怪横丁ではオヤジが携帯の脳トレアプリで遊んでいます。
一反もめんより脳年齢が90歳も若いらしい。
そんなアプリは無いので、バケローが自分で作ったんだろうな。
オヤジは流行り物とか大好きですから、すっかりお気に入りになったようです。
「良かったですね。携帯君が仲間になって」と言う鬼太郎に、携帯君じゃなくて友達がつけてくれた名前で呼んでほしいと頼みます。
その名前は、もちろん「バケロー」
横丁に新しい仲間が増えました。これからどこかで出てくるかもしれませんね。
今回、ネコ娘の活躍の場が全然無くて、キャプチャ画像も少ないので、ボーナストラックとして呪いにかかった鬼太郎を案じるネコ娘(笑)
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