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2008年5月21日 (水曜日)

【アニメ】鬼太郎第57話 Back to the Future

今回登場する妖怪は鵺です。大昔に消えていった妖怪と鬼太郎がどう絡み合うのか。
鵺がいたのは1200年前、平安時代です。

いきなり鬼太郎とオヤジが空から落ちてきます。
いきなり知らない場所だし、妖気を感じたと思ったら、目の前を百鬼夜行が通り過ぎました。
魑魅魍魎に付喪神が歩いていますが、琵琶、鼓、笙といった昔の楽器の付喪神が目立ちます。
現代では、これだけの数の妖怪が人間の町を練り歩くなんて事は考えられません。

鬼太郎は、京都に来てこのトラブルに巻き込まれたようです。
ねこ娘、ねずみ男と一緒に鵺の祀られている神社に来ました。
鵺は、頭は猿、体は狸、尾は蛇、足は虎というキメラです。
中国から伝わってる虎を除くとえらく地域密着型ですが。
Photo_95

それもそのはず、これは人間の描いた想像図で、人間でも妖怪でも姿を見たものは居ないのだとか。

「そういうときはココンの出番ね~」とココンを取り出すねこ娘。ゲゲゲハウスに常駐じゃなかったのか。
Photo_96

ココンによれば、「鵺は黒雲と共に現れ不気味な声で鳴き、人々を無差別に襲い、都に災いをもたらした」らしいです。ココンに書いてあるのは人間の伝承か?
ちなみに、泣き声は「ヒョーヒョー」というトラツグミに似た気持ち悪いものであったそうです。
映画「獄門島」のTVスポットCMで「鵺の鳴く夜は恐ろしい」ってありましたから、それだけ一般にも知られていると。
実際にトラツグミは夜鳴くので、それを暗夜の黒雲とを結びつけて怖がったって話でしょう。

そんな鵺は、1200年前に源頼政が倒してこの地に封印したらしいです。
伝説では体を切り刻んで肉片を笹の船に乗せて海へ流したようですが。
京都の二条城近くに鵺神社がありますが、公園を作る際に作られた社で、昭和に入ってからの建造のようです。

鵺神社

どう見ても鬼太郎たちの来ている神社ほどの大きさは無いので、現実とリンクしているわけではなさそうです。
そもそも、鬼太郎が来たのは「鵺寺」ってところだし。妖怪を祀る寺ってなんだ?

遥か昔に封印された鵺ですが、鬼太郎宛に手紙を寄越しました。
「京都の鵺寺にて待つ」という果たし状かなにかのような簡潔な文章です。

ねずみ男は、本当に鵺が現れるなら大スクープで、写真に撮れば金儲けになるとカメラを用意しています。
そんな姿勢をねこ娘から責められるのはいつものこと。
そうやって鬼太郎から二人が離れたところで、奇妙な声が聞こえ、寺から出てきた黒雲に鬼太郎は連れ込まれてしまいます。
そうやって連れ込まれた先が、妖怪が百鬼夜行をする世界だった、というわけです。

何の意図で?と鬼太郎とオヤジが悩んでいたら、前を通っていた百鬼夜行が「逃げろー」「お化け狩りだー」と慌てふためいて逃げています。
逃げる妖怪を、紙の人形が追っかけています。陰陽師の式神ですか。
Photo_97

鼓が捕まったと思ったら石灯篭にされてしまいました。
笙も捕まり、琵琶もあわや!というところで鬼太郎の髪の毛針に助けられます。

琵琶が言うには、完全に日が暮れる前に都の外へ出ないと危ないのだそうです。
そういうのは逆の立場で人間が言いそうだけどな。
都から出て行ける門が正面に見えてきましたが、それは羅生門、平安末期に暴風雨で倒壊してからは再建されてないものです。

それが目の前にあるってことは、ここは1200年前の昔です。
鬼太郎が走るこの地は平安京、なんと鬼太郎でタイムトリップネタをやりました。

もう少しで羅生門から出られるというところで門が閉まり、鬼太郎が触れるとショックがはしりました。
お化け除けの結界があるんだそうです。
普通結界ったら外からの進入を防ぐためのもんだろうに、これは檻として機能してるんだな。

門にへばりつく妖怪たちの前で果敢に戦う鬼太郎を石灯籠を通して見ているものがいました。
陰陽師の長です。石灯籠って監視カメラにもなってるのか。
鬼太郎は危険な存在だとされ、陰陽師の総力を結集して倒す対象となりました。

現代では、ねこ娘がねずみ男に鬼太郎の居場所を問い詰めています。
ねずみ男は知らないのですが、ねこ娘は信用しません。
鬼太郎宛の手紙を持ってきたのがねずみ男だからです。
しかし、手紙は妖怪ポストに入っていたもので、それを鬼太郎に届けただけだとねずみ男は主張します。
つまりは、鵺が鬼太郎をおびき寄せたんだと。
が、「1200年前に退治された鵺が、どうやって手紙を書いたのよ」ともっともな反論をするねこ娘。
もちろんねずみ男にわかるわけがありませんが、ねこ娘の持つ手紙は黒雲となって空に消えていきました。
ねこ娘、ねずみ男、双方とも唖然です。

平安時代のほうは夜になり、鬼太郎たちは羅生門の上に匿われています。
不安げに外を見回す鬼太郎に大丈夫だと告げるのは、羅生門の鬼です。

この時代は妖怪という言葉はなく、魑魅魍魎や付喪神、鬼らをまとめて化け物とかお化けとか言っていました。
妖怪という言葉が出てくるのは井上円了らの著作あたりからですが、鬼太郎に出てくるようなキャラクターとしての妖怪はもっと遅く、京極夏彦氏は水木しげる氏がその概念を作ったと主張しています。

琵琶は妙な京都弁で喋るCV:島田敏なんですが、鬼太郎に「おかしな京都弁だなあ」と言われて「お化けどすから」と答えにもなってない答えを返します。
これには鬼太郎も脱力です。

鬼太郎が疑問に思ったのは、人間が妖怪狩りをしていること。
理由もなければお化け狩りなんぞしません。
すると、固まっているお化けの中から「鵺のせいじゃ」という声が。
鵺という言葉に反応して「どこにいるんだい?」と鬼太郎が聞くと、お化けたちはいっせいに後ずさりました。
鵺はお化けを食う、人間も襲う凶悪な妖怪で、そのせいで陰陽師がお化け狩りを始めたのだとか。
人間にも被害が出てるなら対策も始めるか。

話を聞く限りは相当悪い妖怪じゃのうと納得するオヤジですが、鬼太郎は思案顔。
鵺が手紙を寄越した理由を考えています。
鬼太郎を平安時代に連れてきたのは理由があるはずですから、とにかく鵺に会わないといけません。

「誰か、鵺のところへ連れてってくれないか?」と鬼太郎が聞きますが、お化けどもはいっせいに闇の中に隠れます。
さっきもそうしたんだから当たり前だろう。鬼太郎は周りの雰囲気見てないなあ。

誰も見た事はないし、恐ろしいのに近付きたがる奴は居ない、ともっともなことを言われました。
困った鬼太郎の前に、さっきの琵琶が、鵺が出るといわれる場所に案内すると申し出ます。
さっき助けてもらったから恩返しというわけです。

鵺は、月の出る晩に神泉苑に現れるんだそうで、神泉苑ってこんなところです。
綺麗なとこですね。

神泉苑公式サイト

アヒル日記が可愛い。

アヒル日記

そこで鵺の声を聞いたものがいるらしいです。
しかし、そこに行くまでも一苦労です。
平安京の中を式神が巡回していて、見つかったら大変なので。
道には凄い数の石灯籠が置かれていて、ものすごく明るいです。
これが全て妖怪ってんだから、どんだけいたんだって話ですよ。

琵琶が昔は良かったなあと回想します。
夜になったら歌い踊りながら道を練り歩き、百鬼夜行を盛んにしていたのだとか。
今は現代並みに明るいし、式神はいるしで、百鬼夜行もおちおちできません。

歩いている鬼太郎たちを子供が見つけ、お母さんに付喪神がおる、と知らせます。
別に親子は恐れる様子もなく、琵琶も「こんばんは」と挨拶してます。
Photo_98

お母さんは「ウチの鍋知らへん?付喪神になったけど、どっか行ったんよ」と琵琶に聞きます。
「陰陽師に退治されてしもたのかもしれまへんな」「無事やったらええけど」
と、お化けが非常に身近で、怖い存在ではなかったことをうかがわせます。

目玉のオヤジを見ても怖がらない子供に、お化けが怖くないのかと聞くと、お母さんのほうが、お化けにもいろいろある。人間を襲うのは怖いけど、役に立ってくれるのもいるから、と。
つまりは、人間と妖怪が共存できた時代というわけです。

そこに一人の男が「化けもんや!」と騒ぎながら寄ってきます。
お母さんは悪い化けもんやないと反論しますが、化けもんは化けもんやと大声で人を呼びました。
お母さんの指示ですばやく逃げ出す鬼太郎たち。
琵琶が言うには、お化け嫌いの人間が増えたけど、それは鵺のせいだと。
鵺が嫌われるからお化けも嫌われると。

鵺の出るといわれる場所に来たとき、鬼太郎にまぶしい光が浴びせられました。
振り返ると多数の石灯籠で照らされています。
陰陽師が出てきて式神を飛ばし始めました。
鬼太郎は応戦しながらなぜお化けを狩るのかを聞きますが、陰陽師はまったく相手にしません。
どうやら何者かに操られてるようです。

鬼太郎が戦っている隙をついて琵琶のところに行く式神が一体。
鬼太郎が急いで追いかけると、行く手を稲妻が遮りました。
稲妻を出したのは陰陽師の長。どう見ても悪役です。
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ついに琵琶も捕まって石灯籠にされてしまいました。

「これは妖力を燃やして灯る妖怪灯籠だ。化け物どもも使いようによっては役に立つ」と平然と言ってのけた長の力が人間のものではないことを、鬼太郎は看破します。
鬼太郎は、この長が鵺ではないか?という疑惑を持ちます。

リモコン下駄で攻撃しますが、他の陰陽師が盾になったら攻撃できません。
リモコン下駄って高起動型ではないしな。
人間を襲えないことを知った長は、人間に鬼太郎の周りを囲ませます。
人間には手が出せない鬼太郎は、式神によって石灯籠にされてしまいました。

鬼太郎が妖怪灯篭になってしまったので、長は正体を現します。
長は化け灯篭が変化していたものでした。
Photo_100

コイツには人間に化けたり、人間を操ったりする能力があるようです。
さらに、コイツには雷を操るというオマケつきです。

化け灯篭が言うには、鵺が邪魔をしてきたので陰陽師をけしかけたら、人間を傷つけられないと反撃もせずにやられたんだとか。
つまり、鵺が人を襲ったというのは化け灯篭が流したデマだったのです。
それが現代まで伝わってるのだから、歴史は勝者が作るってのも間違いではない部分があるってことか。

鵺は封印されて化け灯篭の体内に納められていました。
収納空間つき妖怪か。
化け灯篭の目的は、都を妖怪灯篭で埋め尽くして神を崇められることです。
今から見ると小さいなあと思いますが、この当時平安京以外の街は無いに等しいんだから、ヘタに全国を支配下におくよりは、こちらのほうが労力に見合ったメリットがあるってことかな。

そんなことはさせない!と鬼太郎は抵抗を始めました。
妖怪灯籠になってるのに無理やり動こうとして、なんとガタガタ揺れています。
妖力が強すぎて、妖怪灯篭になってもまだ溢れる力で何かができそうなのです。
これはいかんと手下の陰陽師に、封印の札を貼れと命令する化け灯篭。
鵺の封印から目が離れました。
その隙にオヤジが走りよって封印をはがしてしまいました。
それをやすやすと許す化け灯篭ではありませんが、闇から出てきた魑魅魍魎が妨害をします。
都は自分らの住処なんだから、取り戻すための抵抗をしないでどうする?ということです。郷土愛ですねえ。

封印が解かれて黒雲が広がり、鬼太郎も石灯籠から解除されました。
これは鵺の力でなされたようです。
鵺は力を使いきり、化け灯篭に対抗できるのは鬼太郎しかいません。
それで、最後の力を振り絞って出した手紙が時を超え、鬼太郎の下に届いた。
そういう次第だったわけです。
鵺に残された力では、鬼太郎と力を合わせて鬼太郎の妖怪灯篭を解除するのが精一杯だったようです。

化け灯篭との戦いは落とされる雷をかわすことに終始してますが、精度に問題あるのか、都のそこらじゅうに落ちてます。
おかげで平安の都は大火災。

「この都を火の海にはさせん!」と鵺が飛び出していきました。妖力残り少ないのに。
火の中に取り残された人が、「ヒィー」という泣き声と共に黒雲に包まれると、鎮火していました。
そうやって都中の火を消していく鵺。妖力、つまりは生命力はもつのでしょうか?

鬼太郎は、髪の毛剣を鞭のように使い、化け灯篭に体内電気を流し込んでいます。
化け灯篭って石でできてるし、雷を操るんだよな?効くんだろうか。
しかし、化け灯篭の体がひび割れてきました。
鬼太郎の体内電気は雷より強いらしいです。
考えれば当たり前で、雷の力は強大だけど一瞬です。
でも、鬼太郎の体内電気は持続したエネルギーなので。

身の危険を感じた化け灯篭は、止めないと雷を落とすと脅迫しますが、鬼太郎はちゃんちゃんこを被せることで能力を封じます。
ついに灯篭は爆発、それに伴って今まで妖怪灯篭にされていたお化けたちが元に戻りました。
今日の都は夜を取り戻し、お化けたちは喜び勇んで百鬼夜行に繰り出します。
例の居なくなった鍋も親子のところに帰ってきました。

琵琶の司会で百鬼夜行は鬼太郎を讃えるものになりました。
助けようとしたのは鵺だと言いかける鬼太郎ですが、百鬼夜行に狂うお化けには聞こえません。
それでも鵺を探す鬼太郎を、鵺が連れ去ります。元の世界へ戻すためです。

鬼太郎は、鵺に対する誤解を解かないといけないと主張しますが、百鬼夜行が復活したのはゲゲゲの鬼太郎のおかげだと言い張る鵺。

「後世の歴史では、貴方は凶悪な妖怪だと言い伝えられています。それではあまりに…」と鬼太郎が言っても、「私は皆の前に出るつもりはない。私の声は不気味で姿も恐ろしい。皆を怖がらせたくないからなあ」といわれて声も出ない鬼太郎。

「心より感謝する。ありがとう」と礼を言う鵺に「平安京へ来て、貴方と会えて良かったです」と答える鬼太郎。
「私も、そなたと会えて良かった」と最後の会話がなされ、鬼太郎は鵺寺の入り口に戻ってきました。

鬼太郎が振り返ると寺の絵が変わってました。
鵺が民衆に崇められているのです。
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「そんなもん当たり前だろう!」とねずみ男。
「この鵺寺は鵺を祀って建てられたもんだぜ」と続けます。
それを受けて「鵺といえば、誰もが憧れる平安京の守り神じゃない」とねこ娘。
「恥ずかしがり屋でなかなか会えなかったそうよ。あーん、一度会ってみたいわあ」とも。
歴史が変わったようですが、少し間違った伝承も残ったような…

火事を消した活躍は人間も妖怪も見ています。事実がわかれば悪い噂は消えるものです。
「歴史が変わってしまいましたが大丈夫でしょうか?」と聞く鬼太郎に、「問題ない。間違っていた歴史が正しく直ったんじゃからのう」とシメるオヤジ。
絵には鵺と共に鬼太郎も描かれていました。
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こういうのならアリなんでしょうけど、現実の「歴史修正主義」と呼ばれるものは…(´-ω-`)

次回は「千と千尋の神隠し」のハク登場です(嘘)
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