【鬼太郎】第87話 瓦礫の友
ぬりかべがお歯黒の銭湯の壁を塗りなおしています。
ぬりかべが壁塗り得意ってことになったのはいつからなんだろう?
それを見てねずみ男がふてくされていました。
手間賃を取ろうとしてお歯黒に噛まれたのだとか。
ぬりかべのほうは「困ったときはお互い様」と言って手間賃を取ろうとしません。
気がいいといえばいいんだけど、前にお金に困ってねずみ男から貰った事あるよな。
修繕を終えて帰るぬりかべに子ぬりかべが走ってきました。
灯篭の出口の先の海岸で誰かが行き倒れているのです。
行ってみると、何か生理的嫌悪感を催しそうな物体が。
ぬりかべにしてみれば「友達か?」なんですけど。
というか、これちょっと卑猥な形をしてるような気がするのは、私の心が腐りきってるからでしょうか。
妙にリアルなシワがその…
物体は起き上がって洞窟の中に入っていきました。
そこに居たのはゴーレムです。
ちょっと宮崎アニメっぽい。
ゴーレムは日本の妖怪か?鬼太郎の仲間か?と聞いてくると問答無用で襲い掛かってきました。
絶海の孤島のようなところでドラキュラ三世と二世が杖で激しく打ち合っています。
それを見ている先代狼男は羨ましそう。
息子は「ワイルド」とか名乗ってオネエキャラになっちゃいましたから。
ドラキュラ三世が鍛錬に身を入れるようになったのは、地獄で初代ドラキュラが死んだからのようです。
三世が敵いそうにない初代を鬼太郎は打ち破ったわけで、とりあえずは初代に近付かないと話にもならんのでしょう。
真面目になったのを見て面白くないザンビアが海岸へ歩いていくと、呼び止める声がします。
嫌な汗をかいている狼男ワイルドでした。
ヨナルデパズトーリが用意した秘密兵器を船ごと沈めたというのです。
さすがワイルドだ。
西洋妖怪がこの島に来ているのは、その秘密兵器をもって日本の霊場を攻めるためでした。
それが沈んでしまってはな…
なんでまた沈めたのかと思ったら、興味半分で動かしたら暴れだしてコントローラが海の底に沈んでしまったのだとか。
秘密兵器ってゴーレムだろうから、あれが暴れたら船なんかひとたまりもないわな。
涙を流して助けてと懇願する狼男ワイルドに「いいわよ」と答えるザンビア。
何か思惑がありそうな笑みを浮かべています。
場所は変わって海岸の洞窟。
気を失ってたゴーレムが気付くと、ぬりかべが自分の体をちぎってゴーレムを補修していました。
アンパンマンみたいな話になってきたな。
ゴーレムは痛みで気を失ったので助けた、とぬりかべは言います。
ゴーレムもぬりかべも口パクがないので、そのままでは絵が全く動きません(笑)
それを感じさせないために演出が頑張りました。
このシーンだと、ぬりかべが補修で手を動かしている横で子ぬりかべとさっきの気持ち悪いのが一緒に飛び跳ねて踊っています。
敵であるオレを何故助けるかと問うゴーレムに「困ったときはお互い様」といつもの言葉を口にするぬりかべ。
それを聞いたゴーレムは「オレに似てるな」とまたも気を失ってしまいました。
このままでは確実に死んでしまいます。
そこでぬりかべが取った対策が「夫婦揃って修理する」でした。
スピードが倍になったのが効いたのか、ゴーレムは痛みも取れて持ち直します。
しかし、ゴーレムはこのままではぬりかべが裏切り者になる、と心配をしていました。
ぬりかべ女房によると、あの気持ち悪いのはゴーレムの指が分離したもので、本体の危機を知らせるためにそうなったんだとか。
それは分身というより子供みたいなものなのかもねえ、と言うぬりかべ女房に感慨深そうに「オレの…子供」とゴーレム。
子ぬりかべと遊ぶような無邪気な子供の親が悪い妖怪なわけがない、というのがぬりかべ女房の持論ですが、実際ゴーレムはコントローラで操られなければ鬼太郎たちを襲うこともないしな。
さらに修繕を続けるぬりかべは、何か文字のようなものを見つけました。
何だろうと思いながらも塗り込めてしまうぬりかべ。
ここ大事な伏線です。
翌朝、ゴーレムはすっかり回復しました。
ぬりかべもゴーレムも壁塗りの要領で治療できるのか。
ゴーレムはチェコの伝説の巨人で、もともとは魔法学者が作り出した人造物です。
だから、「良いも悪いもリモコン次第」
デュークエイセスの歌はいいなあ。
背後から心配そうにねずみ男が見ていますが、鬼太郎は何もするつもりはありませんでした。
西洋妖怪だからって全てが悪いわけではなく、ゴーレムは利用されてるに違いないから、何かあれば守ればいいというのが鬼太郎の考えです。
それを聞いて明らかに安堵するねずみ男。
やはり何かと気になる相手ではあるらしい。
「他人を騙すのが専門のねずみ男様がねえ」と揶揄するように鬼太郎が言うと、顔を真っ赤にして黙れ!ニヤニヤすんな!と凄い剣幕です。
こいつあどえらいツンデレだ。いや、天邪鬼のほうがいいのか。
ゴーレムが元気になったことだし、鬼太郎はねずみ男に「一番嫌いなこと」について手伝ってもらう事にしました。
海の上ではゴムボートに乗った狼男ワイルドが水面を覗き込んでいます。
突然水柱があがって「冷た~い」と悲鳴を上げるワイルド。全然ワイルドじゃない。
海から飛び出してきたのはザンビアです。
黒ビキニですか。
普段は体の線が出ない服だけど、こうして見ると着やせするのね。
二枚目のザンビアの後姿についてはそんなシーンないけどいつものこと。
時間無くて細部が荒いけど気にしない方向で。
「こっちはアンタの百倍冷たいのよ!」と怒るザンビアですが、しっかりコントローラを見つけるあたりはさすがです。
ゴーレムはすっかり元気になって野原を歩いていました。
分離した親指はぬりかべが復活させたので、分離したやつはゴーレムの家族になりました。
家族ができた事に嬉しそうなゴーレム。
子ぬりかべも一緒になってゴーレムの肩に登って遊ぶのですが、足を滑らせてしまいます。
それを助けようとしたゴーレムの手が地面に当たると大きな窪みを作りました。
恐ろしいほどの怪力があるんだな。
それを見たゴーレムが頭を抱えて苦しみだします。
「炎が…炎が…」と言ってますが、何か炎に包まれた街の映像がゴーレムの脳内にフラッシュバックしました。
「やっぱり、オレ直したの、間違い」とゴーレムはぬりかべに告げます。
「オレ、悪魔の巨人。何度も街壊した。ヨナルデパズトーリがコントローラーで、オレを、操れるようにしたからだ」と吐き出すゴーレム。
それには逆らえないので必ずまた悪い事をする、それが嫌だと苦悶の声をあげました。
「大丈夫、そしたらぬりかべ止める」とぬりかべは力強く約束します。
「お前、もう友達」と。
そのとき、ぬりかべ女房が海の向こうからやってくる筏に気付きました。
鬼太郎たちが乗っています。
硬い表情の鬼太郎に対して、ぬりかべが何とか取り成そうとしますが、鬼太郎は「わかってる」と遮り、横丁の皆で作った筏で故郷のチェコまで帰れると言ってやりました。
こんな筏で東シナ海、マラッカ海峡、インド洋、喜望峰を回って大西洋へ、そしてジブラルタル海峡を抜けていくのかと思うと気が遠くなりますな。
いや、ドーバーを抜けてドイツ辺りから上陸してもいいのか。
船体はつるべ落としが落ちてもビクともしない頑丈さ、帆はアマビエやろく子さん、ねこ娘といった女の子とチームが作りました。
それにしても、今回は見慣れない絵で別人のように見えますわ。
感激したゴーレムは、日本で暴れたくない、もし暴れて止められなくなったら壊してでも止めてくれとぬりかべに頼みました。
戸惑うぬりかべですが、お前だから頼むんだ。お前にしかできないとまで言われては断るわけにはいきません。
しっかりと了承しました。
ゴーレムが筏に乗った瞬間、どこからか炎が飛んできて帆を焼いてしまいます。
鬼太郎が振り向くと、狼男ワイルドとザンビアがゴーレムの場所を辿って来てました。
ザンビアの眷属のカボチャ頭が炎を吐くんだっけな、確か。
鬼太郎の仲間が居るのは好都合、とザンビアは持っているコントローラと称する玉から何かを召喚します。
「ボンジュール!」と飛び出してきたのは魔火でした。
これがゴーレムの顔につくと操られてしまうようです。
筏を投げ飛ばしてバラバラにしてしまいました。
ぬりかべとぬりかべ女房がダブルで止めてもアッサリ投げ飛ばすほどの怪力を発揮します。
ゴーレムを操るには魔火を統制しないといけませんが、ザンビアは魔女なので、そういうことはお手の物。
狼男ワイルドにはそういう素養無いもんなあ。
それで、ザンビアは手柄が立てられるとふんいたのか。
ザンビアの指令に「ウィ、マドモアゼール」と答える魔火。
さすがはおフランス。
何とか止めているぬりかべを伝って魔火を攻撃しようとする鬼太郎ですが、魔火は乗っ取った相手の能力を使えるのでゴーレム並みの不死身さを持っています。
ちょっと力を込めるとぬりかべが吹っ飛んでしまいました。
とりあえず弱らせない事にはなにもできないと弱点に向かう鬼太郎ですが、ゴーレムには額にあるはずの弱点がありません。
驚いた隙に掴まれてしまう鬼太郎。
ぬりかべがねずみ男に弱点を聞くと、ゴーレムの額にはヘブライ語のemeth(真理)という言葉が付けられていて、これのeを消してmeth(死)にすればゴーレムは壊れると目玉のオヤジが言っていたのだそうな。
詳しい話やヘブライ語については例によってWikipediaで。
ゴーレム(Wikipedia)
ヘブライ語のeは英語のnみたいな文字とねずみ男は言ってますが、あんまり見分けがつかないぞ、ヘブライ語。
イスラエル・ユダヤ情報バンク:ヘブライ語━ヘブライ語ってどんな言葉?
ぬりかべには思い当たるものがありました。
修繕のときに塗りこめた文字、あれがemethだったのです。
「オレ、場所、わかる。鬼太郎、助けられる」と四十七士の紋章を光らせて突進するぬりかべ。
しかし、直前で躊躇してゴーレムに思いっきり殴り飛ばされてしまいます。
ゴーレムと友達になったのに。直して元気になったばかりだったのに。
そんなゴーレムを倒す事なんてできないと。
それはぬりかべの甘さなんですが、ここはねずみ男が喝を入れます。
「バカヤロー!このままだとゴーレムがみんなを殺しちまうぞ。それでもいいのかよ!そんなことアイツが望んでるってのか!?」
いやあ、いい啖呵だ。
そんなことをしている間にもゴーレムは迫ってくるわけですが、子ぬりかべたちが立ちふさがりました。
そんなもので何がどうなるわけでもないんですが、ゴーレム分身が前に飛び出していきました。
さながら「お父ちゃーん!」というところでしょうか。
必死に何かを訴えかける分身ですが、魔火が何事かを聞くわけもなく、蹴られて砕け散ってしまいます。
動画のサムネイルがまたジャストなところで…股の間に立つな。
ぬりかべの中で先ほどのゴーレムの言葉が蘇りました。
「もしオレ暴れたら、オレでなくなったら、壊してでも止めてくれ。約束だ」
「約束守る」
とぬりかべの紋章が輝きます。
「お前もう優しかったゴーレムじゃない。ゴーレムがなりたくなかったゴーレム、だから、だから、友達の、オレが、倒す!」
と突っ込んでいきました。
期せずしてゴーレム(魔火)も突進してきます。
ぬりかべのパンチはゴーレムの拳を砕き、文字を壊しました。
ぬりかべ、涙の鉄拳です。
瓦礫となったゴーレムにぬりかべは涙して謝ります。
ゴーレムは「嬉しかった。約束守ってくれた。お前、本当の友達…ありがとう」と感謝の言葉を残して砕け散りました。
瓦礫に向かって手を合わせるねずみ男に「これ、お墓じゃない」と告げるぬりかべ。
いつの日か復活するかもしれないその日までゲゲゲの森で見守っていくのです。
だから、かける言葉は「ゴーレム、またな」
次回は地獄横断ウルトラクイズ?最大級にキャプチャ画像を用意する回になるかも(笑)
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