【鬼太郎】第92話 ちよちゃんは浪小僧ですよ~
声は金田朋子さん。
「あずまんが大王」のちよちゃんが有名でしょうか。
「いい天気でしゅ~」とか言ってるのに、にわかに天が掻き曇り海が大荒れ状態に。
海の向こうからは一反もめんの出来損ないみたいなのが飛んできました。
猛霊八惨(もうれいやっさん)です。
猛霊八惨は漁港の漁師を次々海に落として同じ猛霊八惨にしてしまいました。
「やめるでしゅ~」と近付く浪小僧ですが、睨まれたら「やっぱダメでしゅ~」と引き返してしまう有様。
そこに飛んできたのが一反もめんに乗った岩魚坊主(いわなぼうず)。
岩魚坊主は臆することなく「鎮まれ、海の亡者たちよ」と猛霊八惨に突っ込んでいきます。
「怨念消滅猛霊退散怨念消滅猛霊退散」と唱えると猛霊八惨が苦しみだし、「喝!」の言葉と共に吹き飛ばされ、猛霊八惨にされた人間は元に戻してしまいました。
その戦いぶりを見た浪小僧は岩魚坊主に「弟子にしてくださいでしゅ!」と必死でお願いしますが、岩魚坊主は「弟子は取っとらん」とにべもありません。
「そこを何とか、お師匠様の下でちゅぎょうさせてください!」と言う浪小僧に対して「それは修行だろう!」と一々突っ込む岩魚坊主もどうかと思いますが。
物知りだと感心する浪小僧を「誰でも知っとるわ!」と怒る岩魚坊主に「怖いでしゅ」と縮こまる浪小僧。
岩魚坊主も呆れて「駄目だな、こりゃ」と。
岩魚坊主は妖怪横丁に来ているのですが、これは目玉のオヤジが妖怪寺の法事でお経を唱えてもらうために呼んだのだとか。
連れてきたのは一反もめんですが、「なんかあったら電話して」というところをみると、電話を持ってるんですか。
妖怪世界も近代化が進んでるなあ。
茶を飲んですぐに「さ、参りましょうか」と動こうとする岩魚坊主に「相変わらずせっかちだのう」と呆れるオヤジですが、「コラ!チビ目玉!」と怒る声が。
どこの命知らずだ(笑)と思ったら浪小僧でした。
「オラっちより小さいくせに態度がでかいでしゅ!お師匠様のことは岩魚坊主様と呼べ!」と知らないとはいえよくもここまで言えるもんです。
いつから弟子を取った?と聞くオヤジに「弟子ではありませぬ!」ときつく否定する岩魚坊主。
岩魚坊主に出ていけと言われた浪小僧は「チビ目玉、お前のせいでお師匠様に嫌われたでちゅ!お前からも弟子にしてくれるよう頼むでしゅ!」と逆ギレの上に無理難題をふっかけます。
ヤクザでもこんな無茶言わんぞ。
オヤジもこんだけ言われては素直に何かをする気にはなれません。
鬼太郎がとりなして、とりあえず弟子になりたい理由を聞きました。
浪小僧の両親は猛霊八惨と戦って死んでしまったんだそうで、その仇を討つために強くなりたいと。
こういう健気な話にオヤジは弱いですから途端に「ワシからも頼む」と溢れる涙で訴えます。
あっという間に脱水症状になりそうだけどな。
いくらオヤジの頼みでもダメだと言う岩魚坊主に「そなた自身の修行のつもりでどうじゃ」と持ちかけるオヤジ。
弟子を取ればせっかちと短気が治るんではないか?ということですな。
岩魚坊主も自身の短気を治したいとは思っているので、自分は短気を、浪小僧は弱気を克服するために「共に」修行をしようと決めました。
浪小僧大喜び。
その後、鬼太郎たちは浪小僧がうまくやってるか、岐阜の岩魚坊主の寺に行ってみます。
アマビエとかわうそも同行していて、アマビエは川の岩魚坊主と海の浪小僧がうまくいくわけがないと言い、かわうそも「オレとアマビエ相性悪いしな」と返すと「うるさいよ!」と即座に返答しました。
これはいくらか「デレ」が入ってると思っていいのか?
浪小僧は雑巾がけが面倒だからと池の水で津波を起こして寺を潰す事態に。
岩魚坊主は庭にある塔が波を被ったらどうするつもりだったのだ?と怒ります。
塔に鎮座している岩は、今まで岩魚坊主が封印した悪霊で、水を被ったら悪霊が元に戻ってしまうんだそうです。
「元に戻ったら、またお師匠様退治してください!」と無邪気にはしゃぐ浪小僧ですが、悪霊退治を何と考えているのやら(笑)
鬼太郎たちは、来た早々に寺の修繕にかかることになりました。
これだけの大津波を簡単に作れる浪小僧です。
そこには秘めた能力があるに違いない、もう一度チャンスを与えられんか?と問いかけるオヤジに渋い顔の岩魚坊主ですが、「しばらくワシらも一緒に修行する」と付帯条件を付けてきました。
驚いたのは鬼太郎たち。
結局一緒に座禅を組む事に。
アマビエに痺れる足があるのか?と思ったら「尾びれが痺れるよ~」と。
そうだったのか。
どうしてこうも浪小僧に肩入れするのかと聞く鬼太郎に「お前の小さい頃を思い出して」と答えるオヤジ。
鬼太郎も小さい頃は母を想って泣いたり力のコントロールができなくて苦労したんだとか。
何百年前の話なのかはわかりませんが。
座禅の次は滝に打たれるのですが、浪小僧は流れに乗ってサーフィンをして大喜び。
岩魚坊主の「コラー!」という喝で落ちちゃいますけどね。
ねこ娘も「波の乗りすぎ…じゃなくて調子に乗りすぎ」と呆れ気味。
さっそくお堂で説教です。
「修行は遊びではない。極限まで自分を追い込み、我欲を捨て、無我の境地に至るのが…」と説教が続きますが、そもそも岩魚坊主や波小僧にとって滝に打たれることが修行になるのか?
それはともかく、ちんまりと座っている浪小僧が細かく震えています。
小さい子がこんな行動を取り出したら非常に嫌な予感がするのですが(笑)
「これで極限まで自分を追い込んだでしゅ」とおもらししてしまいました。やっぱりな。
さすがにこれには岩魚坊主もキレて自分が寺を出て行こうとしました。
そんな岩魚坊主に浪小僧は必死で追いすがります。
とはいえ、もうオヤジも鬼太郎もこれ以上は無理だと諦めてるのでフォローもありません。
しかし、今回は浪小僧が一枚上手。
「お師匠様のためにこれたくさん獲ってきました」と岩魚を差し出すと「仏の顔も三度まで。次はもう無いぞ」と首が繋がりました。
岩魚坊主は岩魚が大好物で、食べ物に釣られる形になりました。
が、伝承では釣りを止めさせようとした僧侶がいて、その僧侶に飯を振る舞い、その後に釣れた岩魚を捌くと中から振舞った飯が出てくるというものだったんですが…
本格的な修行が始まりました。
岩魚坊主の能力は物を岩に変えること。
落ちてくる木の葉に「喝!」と気合を入れると岩と化して落ちていきます。
もちろん浪小僧にそれをやらせるわけではなく、妖力コントロールをさせるわけです。
浪小僧は強い力を持ってますが、今のところそれを制御することができてないですから。
今度は浪小僧も真面目に修行をし、岩魚坊主も「口出ししてはならん。気長に見守るのだ」と、こちらも修行です。
その甲斐あって浪小僧は見事に制御ができるようになりました。
ある夜、浪小僧が食事に出したのは岩魚の骨せんべいと骨からダシをとったお吸い物。
母さんが作ってくれたのだそうですが、そのときは岩魚をどこから調達した?
まあ、鯛とかそのあたりの魚で作ったんでしょうが。
父さんの肩、よく揉んであげたでしゅ、と岩魚坊主の肩を揉む浪小僧。
完全に親子関係が築かれてますね。
夜になると浪小僧が岩魚坊主の布団に入ってきました。
岩魚坊主も浪小僧を強くなってきたから猛霊八惨を倒せるかもしれん、とまで褒めるように。
一緒に風呂に入ったり、岩魚坊主としても可愛いんでしょうね。
やっと褒められるようになったというのに浪小僧は塔の岩に水をかけて亡霊を解放するという失態を犯してしまいます。
岩魚坊主は悪霊退治で腕試しをしようと考えての軽挙妄動だと思って怒り、破門してしまいました。
これ以上居てもお師匠様に迷惑がかかると考えた浪小僧は、夜が明けると「今までどうもありがとうごじゃいました。迷惑ばかりかけてごめんなしゃい。でも楽しかったでしゅ。お師匠様とのちゅぎょう楽しかったでしゅ」と一礼して去っていきました。
泣いてしまいそうな場面ですが、これだけのことが言えるようになった浪小僧は確実に成長しています。
また様子を見に来た鬼太郎たちは、浪小僧が追い出された事に驚きました。
アマビエが「潮の香りがするよ」と言い出したので鬼太郎が岩を見ると、ここに猛霊八惨が来たことがわかります。
深夜に猛霊八惨が塔を壊して悪霊を解き放とうとしたのでした。
それを止めようと浪小僧は津波を起こし、猛霊八惨は退けたものの、水が岩にかかって悪霊が出てきた、ということだったのです。
いつもなら岩に手を触れて感知する鬼太郎ですが、今回は見ただけで真相を突き止めています。
そうすると、これは推測なのかな?
静岡の海では、悪霊を海に沈めて大量の猛霊八惨が生まれていました。
その大群にたった一人で立ち向かう浪小僧。
猛霊八惨は海上で回転を始め、妖怪水車を作り出します。
海上をどんどん伸びてくる渦には浪小僧も対抗できずに弾き飛ばされてしまいました。
それでも逃げたらダメだと妖怪水車を睨みつける浪小僧。
冒頭から比べると随分な成長ぶりです。
「逃げないでしゅ。ボクは戦うでしゅよ!」と決意を新たにした浪小僧に「よーく言ったぞ浪小僧」と応えた岩魚坊主。
「そなたの話も聞かず追い出してすまなかったなあ」と素直に詫びる岩魚坊主も成長しています。
鬼太郎たちも来てますが、妖怪水車には髪の毛針もリモコン下駄も効きません。
指でっぽうもアッサリ弾き返されました。
指でっぽうって一番最初に使ったときの西洋妖怪の眷属以外に効いたためしがないな(笑)
これを見た岩魚坊主は浪小僧と力をあわせて倒す事を決めます。
「倒すぞ。猛霊八惨の妖怪水車を。そなたの父上、母上のためにもな!」というセリフがむちゃくちゃカッコいい。
顔は魚なのに(笑)
浪小僧の起こした大津波に乗った二人に四十七士の紋章が輝きました。
浪小僧の大津波を岩魚坊主が岩に変え、妖怪水車を食い止めます。
その隙に鬼太郎が体内電気で猛霊八惨を吹き飛ばしました。
海水は塩やらミネラルやらで電気が通りやすいからな。
戦い終わり、平和が戻った海岸でアマビエが「アンタは一番ちっこい妖怪四十七士だね」とどうでもいい予言をします。
サイズ的にこれより小さいのがいるような気はするんだけど、キャラ表だけじゃわかんないか。
これで修行も終わってお別れかと不安げな浪小僧に「これからも一緒に戦うぞ!」と笑顔で返す岩魚坊主。
浪小僧も狂喜乱舞です。
岐阜県代表が岩魚坊主、静岡県代表が浪小僧ということになりました。
次回は世間的にはよく知られているだるまとノスタルジアの話です。
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