【ストウィ】第1話 戦争はイヤです
今更かよとお思いでしょうが、書いてなかったので。
のどかな欧州の田園風景から始まったアニメがあんな展開をすることになろうとは……。
1939年、突如空に渦巻いた暗雲にハリケーン1個小隊が突入しました。
第10話でバルクホルン大尉が「誰一人近付くことすらできなかった」と言ってますが、数百m程度までは近付いてる気がしますね。
彼らは帰ってこなかったでしょうから、情報が届いてないのでしょう。
暗雲から出てきたのは航空機を模した奇妙な物体でした。
それらは「ネウロイ」と呼称されています。
ネウロイのモデルはBV141。
川崎航空機で土井武夫氏を育成したリヒャルト・フォークト博士の非対称機。
本当に飛べるのか?と疑ってしまうような形ですが、機体形状に起因する不具合は無かったそうな。
フォークト博士ってウイングレットの理論を解明してたんですね。
BV141(Wikipedia)
ネウロイがビームを放つとエッフェル塔が真っ二つですから、既存の兵器では歯が立ちません。
対ネウロイ用兵器として開発されたのがストライカーユニット、そしてそれを扱うのがウィッチというわけです。
欧州奪還のために集められたのが第501統合戦闘航空団、通称「ストライクウィッチーズ」ですが、ここまでちょっとだけ「ズボン」が見えるだけで、ウィッチの全容がわからないようになってるのが非常に上手い。
「ウィッチってどんなのだろう?」という疑問はすぐに続くOPで明らかになります。
上着だけで下を穿いてない女の子たちにはそりゃあ驚かされましたとも(笑)
そのOPは2,3回作り直されてますね。
このアニメのテーマを歌い上げた主題歌に乗せて、普通の生活をしている女の子がストライカーユニットを装着してネウロイと戦うことを見事に表現してみせました。
この映像見るだけで、ストライカーユニットの意味、下を穿いてない意味、ズボンがほとんどローライズの意味が理解できます。
あと、べらぼうな数の女の子が出てくることも(笑)
10人のウィッチがネウロイに攻撃をかけていますが、リーネが凛々しく戦ってるのを見ると、広報活動用のイメージ映像なのかしら?という気がしました。
ネウロイのモデルはフォッケウルフ社のラムジェットエンジン搭載戦闘機らしいですが、Ta283かスーパーローリンと呼ばれるものぐらいしか知りません。
どちらかというとリピッシュ博士が作りそうですが。
敵のビームは魔法障壁で防ぎ、ダメージを与えつつコアを露出、最終的にコアを破壊するという戦闘シーケンスですが、これはゲームにはしにくい(笑)
そういえば、エンジン音は本物を使ってるなんて、この頃には想像もしてなかったな。
ウィッチの背後間近からのアングルがかなり多いことが目を引きますが、やがて気にならなくなるのが不思議(笑)
物語は扶桑皇国横須賀第四女子中学校から始まります。
扶桑皇国とは、本能寺の変を生き延びた信長が全国統一を成し遂げた国で、積極的な海外進出から新大陸に国を作っていたりするあたりは『信長征海伝』あたりも参考にしてるんでしょうか?
そこで本作のヒロイン、宮藤芳佳が崖から突き出た木の上で立ち往生している猫を救おうとしていました。
だいたいこの辺りのシーンを抜き出されて「このアニメはおかしい(褒め言葉)」と表現されてましたね。
学校から帰るのにみっちゃんのお祖父ちゃんのトラクターを使ってますが、横須賀といえども当時はこんな田舎だったんでしょうか?
港には赤城をはじめとした軍艦が入港していました。
それを見た芳佳が「戦争の船だね。やだな」と一言。
芳佳の気持ちの根元にあるのは6歳の時に欧州へ行ったまま帰ってこない父のこと。
芳佳の父はネウロイに対抗する兵器を開発するために欧州へ渡ったのでした。
3年後に帰ってきたのは遺品と死亡通知だってんだから、戦争に対する嫌悪感はかなりのものでしょうな。
あくまで感情でしかないんですけど。
その芳佳を監視している男がいました。
坂本少佐の従兵、土方です。
彼はその後みっちゃんと熱い海軍艦艇談義を交わすことになるのですが(笑)
後ろにあるのは九五式小型乗用車、通称くろがね四起ですかな。
石川県にある日本自動車博物館に一台だけ走行可能な状態で残ってるようです。
土方は芳佳を候補者として疑問視しています。
そこにアクシデント発生!
道に飛び出した狸を避け損ねてトラクターが横転、みっちゃんが重傷を負いました。
芳佳は治癒魔法を使いだします。
ところが、制御できていないので無駄に魔力が漏れるばかり。
魔力の消耗で倒れそうになるのを支え、アドバイスしたのは坂本少佐でした。
意識を集中し、肩の力を抜いて魔法をコントロールする。
これから何度も失敗することですな(笑)

結局意識を失って自宅の診療所に運ばれてしまいました。
気が付くとお母さんとお祖母ちゃんがみっちゃんを治療してくれていましたが、この歳まで魔力が残ってるのは珍しいことなんだとか。
さすがにお祖母ちゃんは穿いてるんですね。
ここで芳佳ともっさんの出会いですが、後々出てくるもっさんのマイペースぶりはこのときから発揮されています(笑)
軍隊に勧誘しようとする坂本と断る芳佳の押し合いが続きますが、「力のあるものは、最もその力を必要としている場所に導かれる」という坂本の言葉が全てでしょう。
話進まないし。
どんなに坂本に言われようが戦争に行くことを拒否する芳佳の元に死んだはずの父からの手紙が届きます。
中身は欧州での父とストライカーユニット開発中の写真でした。
そこには幼い頃の坂本も写っており、芳佳としては事情を聞かないわけにはいきません。
どうも、この手紙を出したのがもっさんな気がするんですが(笑)
結局芳佳は横須賀軍港まで坂本を訪ねることになります。
人の話を聞かずに入隊の話を進め、否定されると笑って誤魔化すもっさん。最高だ(笑)
「お父さんは生きてるんでしょうか?」という芳佳の問いに「それはわからん」なんて答えるものだから、「連れてってください」と迫られる羽目になる。
後のことを考えると、全部もっさんの計算だよなあ。
坂本に連れられて赤城に乗り込む芳佳ですが、軍艦に乗って戦地へ向かうことの意味はまだわかっていません。
遣欧艦隊は空母赤城を中心として駆逐艦6隻で編成されたもの。
確か、この赤城が有りモノのアメリカ空母のモデルを使おうとしたけど、気に入らなくて新規に作ったというやつでしたっけ。
駆逐艦は陽炎型駆逐艦に一三号電探を装備し、二番砲塔を撤去して25mm機銃を増設した戦争後期型です。
日本を離れゆく赤城艦上で、最前線に赴く船に乗ることの意味を問う坂本。
芳佳は「守りたいんです。傷ついた人、病気の人、たくさんの人のために私の力を役立てたいんです。お父さんと約束したんです!」と力強く答えますが、この言葉には実情を本当に理解した様子はありません。
が、坂本はその心があればいずれ自分の進む道を見出すと思っているであろう穏やかな笑顔を浮かべていました。
「人の役に立てること」ということで芳佳は赤城で雑用に勤しみます。
ウィッチが乗り組んでるのだから当然ではありますが、烹炊なんかは女性兵士が行うようですね。
甲板清掃をしていた芳佳に坂本が呼びかけます。
見せたいものがあるからと出してきたのはストライカーユニットでした。
縦横に空を飛ぶ様子に感動する芳佳に対して「私たちは鳥に非ず。青空を駆ける魔女、ストライクウィッチーズ」と見得を切る坂本。
カッコいいし、あっという間にこのアニメの重要部分の説明を終えてしまったな(笑)
「宮藤博士の、お前の父上の成し遂げた仕事だ」とストライカーユニットを紹介したり、段階的に芳佳の障壁を取り除く手法は天下一品。
これをしてミーナに「扶桑の魔女って……」と言わしめるのでしょう。
付けてみるか?と訪ねる坂本の誘いを断る芳佳。
まだ「戦争は嫌です」というこだわりがあるわけですが、未だ理解してくれないこと、理解しないのも無理からぬことと落胆するもっさんが可哀相。
一方その頃、第501統合戦闘航空団の基地ではシャッキーニが日光浴を楽しみ、エイラーニャが哨戒から帰るという、比較的緩やかな時間が流れていました。
ペリーヌは嫌みったらしくシャッキーニを注意してますが、この頃は本当にただウザかっただけだな(笑)
ブリタニアに向かう赤城艦上では、坂本が魔眼で接近するネウロイを捉えました。
モデルはホルテン229。
ドイツ大好きな人が特に大好きな全翼機ですか。
激烈な戦闘が始まる中、芳佳は非戦闘員として艦内に避難します。
医務室で身を縮こまらせて震える芳佳。
生き残ってブリタニアの地を踏めるのか!?
いやー、一話でいろんなものを説明しつつ、次回への引きもバッチリな構成でしたね。
見直すまで、こんなに良くできてることを意識もしなかった(笑)
何はともあれ、ここから伝説が始まったのです。
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