タイトルはプリキュアではなく、ゲゲゲかわら版にあったもの。
福島にある高層ビルで夜中に一人だけで仕事をしている人間が。
こういう人間はどうしても出てしまうんでしょうか。
その男の周りを紙でできたヒトガタが取り囲みました。
ヒトガタは着物の女性へと姿を変え、「今宵はそなたを姫様への献上の品とする。名誉なことじゃ。喜べ」と人魂にしてしまいます。
次の日、ビルの警備室でこのビルの噂について話していました。
どうやら、このビルで働いてた人間のうち、数人が行方不明になってるらしい。
着物を着た女性や人魂の目撃談もあるということで、呪われてるんじゃないか?と。
もちろん話している人たちは退屈しのぎの雑談のつもりです。
しかし、数人の行方不明者が出た時点で何らかの捜査とか行われなかったんだろうか?
かなり大きな高層ビルなんだから、入退室のチェックもちゃんとしていると思うのだが。
一人怖がっていた警備員が夜中のビルを巡回していると、暗闇から下駄の音が聞こえてきました。
懐中電灯の明かりに照らされたのは鬼太郎です。
子供がイタズラで入り込んだと思って注意する警備員ですが、鬼太郎の頭から飛び出した目玉のオヤジを見て肝を潰してしまいました。
鬼太郎はこのビルで度々人が消えるという噂を耳にして調査に来てたのですが、警備員がそれを子供のイタズラだと思うってことは、このビルのセキュリティは相当甘いですね。
このビルが建っていた場所にはもともとお城がありました。
老朽化が激しくて維持管理できなくなり、ビルに建て替えたようです。
なんか五層の立派な天守閣だったようですが、モデルは若松城でしょう。
戊辰戦争や白虎隊で有名ですね。
若松城(Wikipedia)
ビルに地響きが奔ったかと思うと、「姫様へのご挨拶はまだかえ?」と不気味な女性の声が。
「城主は…どこじゃ!」とそこらじゅうから昨日のヒトガタが出てきました。
「人質を出せ」とも言ってます。
このヒトガタは式神で、誰かが操っていることは間違いありません。
ふわふわ動く紙なので、髪の毛針もリモコン下駄も効かないのですが、「城主はどこぞえ~」と人質を探しに行ってしまいました。
「いよいよでございますなあ~亀姫様」と冒頭で人間を人魂にしていた女性が声をかけているのが亀姫ですか。
声は井上喜久子(17歳)。
200年に一度、妖怪で一番の姫の座を決めるために福島の亀姫と姫路の長壁姫が、お互いどちらが豪華かを競い合う「雅比べ」をするんだそうな。
前回の勝者は瀬戸内海の島を一つ消して勝ったらしいが、人間にとっては物凄く迷惑なイベントのようです。
もちろん亀姫は今回勝つつもりでいて、そのために人間を攫っては人魂にしていました。
それで無数の提灯を作って明るさで勝負!という作戦。
亀姫は「なぜ城主は人間を納めに来ないのじゃ」と恐ろしいことを言っていますが、御付も「全くもって不実な男です。毎日人間を一人、この天守閣へ奉納するという約束で城の改築を許したというのに」とさらに恐ろしいことを。
妖怪とそういう契約を結んだのか。
それで鶴ヶ城を取り壊してしまうというのも恐ろしい話だが。
ちなみに、「老媼茶話」によると、亀姫が住んでいるのは猪苗代城なので、今は石垣だけの公園になってるところですね。
長壁姫とは姉妹という設定のようです。
亀姫としてはまだまだ人魂が足りないという状況なので、配下に人魂を集めてこいと命令を出しました。
しかも真昼間からという無茶振りで。
ワガママ姫というのは怖いですなあ。
鬼太郎のほうはビルのオーナーに話を聞いています。
城の取り壊しの段階で様々な怪現象が起きてたのですが、そこにねずみ男が現れて仲介を請け負ったらしい。
ねずみ男の話では、天守閣を屋上に残し、ドアを鎖で封印すれば人質を渡さなくていい、と適当を言って金を騙し取ったようです。
なんか全国でこんなことしてるんじゃなかろうか?
そんな話をしているうちに亀姫の命を受けた式神がビルの窓を覆い尽くしました。
そのまま窓ガラスを割ってビル内に侵入します。
ビルはあちこちの窓が割れた酷い状態に。
鬼太郎は屋上に急ぎましたが、そこは普通のビルの屋上で、天守閣などありませんでした。
でも、強い妖気は感じてるので、何かがあることは間違いありません。
妖気で結界を張って天守閣を隠しているんだそうで、バベルの塔ですか。
と言って「コンピュータに守られた~♪」という歌を思い出す人も、もういい歳です。
リメイクも相当前になったしな。
鬼太郎が空間に手を出すと、炎に包まれました。
そこに結界があるようです。
鬼太郎はちゃんちゃんこを頭から被って内部へ突入しました。
炎に包まれても平気なちゃんちゃんこ。
今期の鬼太郎ではちゃんちゃんこ大活躍です。
その頃、姫路城に住んでいるとされる長壁姫は今回の雅比べを竜巻で挑むことにしたようです。
それにしても、確かに姫路城に住んでるようですが、天守の下に大阪城みたいな石垣では姫路城に見えませんなあ。
竜巻をどう発展させようかと考えていたら、御付の女官がもっと派手にしてはどうでしょう?といらんことを言うもんだから、暴走へのトリガーが引かれてしまいました。
長壁姫の声は勝生真沙子さん。
高飛車なお嬢様(ちょっと年増)をやらせたら天下一品。
派手にするための材料は…と遠眼鏡で探す候補の中には金閣寺や通天閣がありましたが、長壁姫の目に留まったのは琵琶湖です。
その琵琶湖ではねこ娘たちが花見をしていました。
花より団子を体現するべく、持ってきたものは団子だけというストイックさです。
そこに竜巻がやってきてねこ娘たちを吹き飛ばし、琵琶湖の水を吸い上げました。
必死で桜に捕まるねこ娘たちですが、アマビエが閃いてしまったので、ねずみ男は飛ばされてしまいます。
竜巻は琵琶湖の水を完全に吸い上げ、福島へと向かいました。
長壁姫の城も一緒に動きだします。
舞台は戻って福島県。
結界の中に入った鬼太郎は天守の廊下を照らす提灯が人魂なのを知って愕然とします。
早く亀姫に事情を聞かなければ、と道を急ぐ鬼太郎。
当の亀姫はマッサージを受けて雑誌を読んだりしてますけどね。
もちろん、天守は亀姫のテリトリー、鬼太郎が侵入したことは先刻承知でした。
「いかがいたしましょう?」と言う御付に対して「飼い犬の餌にでもしておけ」と軽く言い放つのはやはり妖怪たるところか。
飼い犬とは舶来の洋犬、ケルベロスです。
地獄の番犬なんか飼い犬にするな。
髪の毛針を跳ね返して突進し、髪の毛槍も咥えて鬼太郎ごと投げ飛ばす剛の者。
しかし、噛み付いたところで体内電気による逆襲を受けてしまいました。
そんなに強いわけではなかったのかな?
ケルベロスを突破した鬼太郎を式神が追いかけますが、鬼太郎はいったん外へ出て式神を誘導し、ちゃんちゃんこで一網打尽にします。
鬼太郎が天守を急いでいる間にも長壁姫の竜巻は北上を続け、関東地方から東北に抜けていきました。
それを報道してるのが「News Pero」
これは「NEWS ZERO」ですか?
福島のビルではオーナーを含めた大量の人間が人魂に変えられます。
いよいよ雅比べ本番が始まるわけですか。
天守にたどりついた鬼太郎を亀姫が迎えました。
といっても鬼太郎に反応したわけではなく、長壁姫の気配を感じてのことです。
鬼太郎は人魂を元に戻せと要求するのですが、それを素直に聞く亀姫ではありません。
「わらわの楽しみを邪魔するでない」と睨むと鬼太郎は金縛りにかかってしまいました。
式神の女官が「勝負じゃ勝負じゃ」と舞うと天守が人間にも見えるように姿を現し、陽は落ちて雅比べが始まります。
夜になった福島に巨大な竜巻が現れました。
人や物がゴミのように巻き上げられます。
長壁姫が出てきて口上を述べますが、亀姫にとっては大惨事よりも凄い竜巻を見たことによる興奮が大きいようです。
ま、強い妖怪だから人間なんて虫ケラ以下だろうしな。
亀姫は「わらわも負けてはおりませぬぞ」と市街地全域を停電で真っ暗闇にして、ビルを人魂のイルミネーションで飾り立てました。
亀姫の仕掛けはこれだけでは治まらず、イルミネーションの人魂はいっそう激しく燃え盛り、さらに人魂の打ち上げ花火まで飛び出す豪華さ。
鬼太郎は動けないので止めろとしか言えないのですが、亀姫は花火を見て笑うばかり。
既に鬼太郎など眼中にないのです。
人魂の火を消してくれようぞと竜巻で突進する長壁姫に対して、亀姫も人魂の竜巻で応酬しました。
竜巻の激突でそこらじゅうのビルが崩れてゆきます。
強いもの同士の遊びは際限なく迷惑を振りまきますな。
ようやく鬼太郎の金縛りが解けたものの、竜巻のぶつかり合いは雷をも呼び、崩壊したビルに落雷の追い討ちをかけていきました。
ねこ娘たちも現地に到着しましたが、何かができる状況ではありません。
かわうそやアマビエは飛ばされてるしな。
それでも鬼太郎は皆の力を借りて騒動を鎮めることにしました。
巨大化したちゃんちゃんこで上から竜巻を押さえ込もうというのです。
ちゃんちゃんこの端っこを皆が持って押さえにかかりました。
一反もめんを除く四十七士には紋章が浮かび上がり、力に下駄を履かせています。
それに呼応して鬼太郎も金のオーラに包まれていますが、してみると一反もめんとねこ娘の力はすさまじいという話なのでしょうか。
ねこ娘には紋章が現れないので、絵としてのバランス取りだとは思いますが。
ちゃんちゃんこで両方の竜巻を抑えることに成功しましたが、まだ二人の姫は健在でした。
とはいえ、今の状態に気付かない姫たちではなく、亀姫の「このようなことをしたのは一体何者じゃ!?」という声が響きます。
それに「僕です」と答えた鬼太郎。
鬼太郎はなんとか立ちあがれたぐらいに体力を消耗していますが、オヤジは「あの二人、楽しみを邪魔されて凄く起こっているハズじゃ」とかなり心配している様子。
「どうなるんです?」という鬼太郎の問いに「首を飛ばされるかもしれんぞ」と即答するオヤジ。
ここで嘘を言っても仕方ないのですが、さすがの鬼太郎も「え゛」と一言で固まりました。
コトの推移を固唾を呑んで見守るねこ娘たち。
しかし、出された答えは「天晴れ」でした。
亀姫「天晴れであったぞ」
長壁姫「全くもってその通りじゃ」
二人はプリキュア「今回はそなたの勝ちじゃ」
と、なんと鬼太郎の逆転勝利です。
亀姫「ここまでの見事な大技、十二分に楽しませてくれた」
長壁姫「何か褒美を取らせよう。何なりと言うてみい」
という言葉にも狼狽して何のリアクションも返せない鬼太郎がおかしい(笑)
結局、この二人にとっては雅比べも退屈しのぎのひとつで、面白ければなんでもいいからな。
とりあえず落ち着いた鬼太郎は「一つお願いがあります」と切り出しました。
「お二人に守っていただきたい約束があるのです」と。
「遊びのために無闇に人や動物の命を奪わないでほしいのです」と言われても亀姫は今ひとつピンときてないようだったので、「お二人の都合で、人間の命を奪ってはなりませんと申しました」と、これは言い直したわけではありませんが、別に理解できない話ではないからでしょう。
長壁姫は「人間など放っておいてもいつか命尽きるではないか」と半分馬鹿にした様子でしたが、それに対しても「その通りです。でも、いつかは尽きるからこそ、人間の命は尊いのです。そして、儚い命を一生懸命煌めかせて生きているんです」とあくまで正論で通します。
そういえば、人の夢と書いてはかないと読みますな。
「それを提灯にしたり、竜巻で吹き飛ばしてはなりません。人間の命はこの世界の財産なのですよ」と言われたらさすがに両姫も納得しました。
さっきから気になってたんだけど、鬼太郎も姫相手なら畏まった物言いするのね。
人魂も竜巻も戻すことを約束した姫たちですが、「これから永遠に続く退屈な時間をどうしたものか…」と悩み中。
そんな二人が同時に気付いて目を向けたのは…鬼太郎です。
オヤジの「よくわからんが、今寒気がしたぞ」というのは正しい予感によるものでしょう。
横丁では、鬼太郎を映画に誘おうとしたねこ娘が鬼太郎がいない事に怒ってます。
なんか度々姿が消えるみたいなんだよな。
ねこ娘のどこで何をしてるのかという問いに「恐ろしいところで恐ろしい目に遭ってるんだ」と返すかわうそ。
ねずみ男も「ああ、ホント気の毒になあ。今回ばかりは同情するぜ」と応じました。
ねこ娘は「どういうこと?」とキョトンです。
その頃鬼太郎は長壁姫の城で両姫の相手をしていました。
目隠し鬼をしているんですな。
お茶屋遊びか?
相当やつれてるんですが、どれくらいやってるんでしょう?
ふいに亀姫が「目隠し鬼はもう飽きました。まる二日やりましたから」とぬかしました。
二日間徹夜で目隠し鬼か!
この姫たちのバイタリティは無限だな。
それを聞いた長壁姫が「では止めましょう」と言ったのを聞いて、心底ホッとしながら目隠しを外す鬼太郎。
けれども、「やれやれ。やっと終わり」と言う言葉が終わるか終わらないかのうちにいろはかるたが取り出されます。
そうか、鬼太郎こんな感じで寝ずの遊びに付き合ってるのか。
どちらの姫も綺麗だけど、これは確かに地獄だ。
かるたは嫌だと亀姫がだだをこね、喧嘩になりそうなところで「喧嘩をしてはいけませんよ」となだめる鬼太郎。
その言葉には力がありません。
「鬼太郎がそう言うなら」と亀姫も素直に応じますが、それは「では、かるたをしよう」という長壁姫の言葉とのトレードオフであり、鬼太郎には安息という言葉はしばらくは訪れないのでした。
控えの間では「鬼太郎殿がいるおかげでほんに助かる」「うんうん」と御付の女官たちがお茶を飲んでくつろいでいます。
これはまさに孤立無援。
遊び続ける姫たちの手には四十七士の紋章が浮かび上がりました。
夜を徹して遊ぶことにより覚醒するとは侮れない。
これは有り余る妖力の賜物なのでしょう。
紋章を見せ合いながら
長壁姫「綺麗な光じゃ」
亀姫「わらわのほうが綺麗じゃな」
長壁姫「なに?わらわこそ金色が似合うぞ」
亀姫「いーや、それは違う」
長壁姫「いーやわらわじゃ」
亀姫「わらわじゃ」
とまた喧嘩モードに入ろうとする姫たち。
けれど、話の矛先は鬼太郎に向いてしまいました。
亀姫・長壁姫「鬼太郎!」
鬼太郎「へ?」
亀姫・長壁姫「鬼太郎、どっちのほうが綺麗じゃ!」
とこられては「もう勘弁してください」と謝るしかありません。
何も悪いことしてないけどな。
そういえば、昔「どっちにするの。」という映画がありましてな。
リンク先のgoo映画にあらすじが書いてあるけど、嵐馬破天荒氏の「『どっちにするの。』試写会レポート」のほうが面白いと思うのでそっち読んどけばいいと思う。
頑張れ鬼太郎。姫さまによる災害を止められるかどうかは君の体力にかかっている(棒読み)
確かにこの内容では、スタッフブログ「ゲゲゲかわら版」にあるように、完成試写後にスタッフが「( ゚д゚)」な顔するはずだわ。
面白いからいいけどな(笑)
ちょうど世界フィギアスケート選手権のときなので、オープニング後の提供紹介のバックはオヤジが滑るスペシャルバージョンになってます。
選手権ではキムヨナ選手が凄かったですね。
優勝も納得の演技でした。
次回はいよいよ最終回。
黒鴉が大変なことになるようです。
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